〔東京外為〕ドル、141円台前後=米金利低下などで水準切り下げ(13日正午)

AI要約

ドル円相場は米長期金利の低下と日経平均株価の下落により、大幅にドル安・円高となっている。

ECBの利下げ決定やFRBの利下げ観測により、ドルが売られ、ドル円は141円台前半で取引されている。

米メディアのFOMC利下げ幅予想やチャート的な要因も影響し、ドル円は売り優勢。ユーロは対ドル強含み、対円で下落している。

 13日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、時間外取引で米長期金利が低下したことに圧迫され、1ドル=141円前後に水準を切り下げている。日経平均株価の下落も売り要因。正午現在、141円03~05銭と前日(午後5時、142円73~75銭)比1円70銭の大幅ドル安・円高。

 ドル円は早朝、前日の海外時間に売られた流れを受け、141円50銭前後で取引された。午前9時以降、米長期金利が低下したことから売りが継続し、仲値前後は141円近くに続落。いったんもみ合ったものの、再び売りが優勢となり、正午前後は140円80銭台へと下値を切り下げている。

 前日の海外市場では、米国時間の終盤に全般的なドル売りが強まる中、ドル円の下値模索となり、141円70銭台に下落した。利下げを決めたECBのラガルド総裁が会見で「あらかじめ政策金利の経路を確約しない」と発言。これにより、「次回利下げが不透明になった」(FX業者)と受け止められた。一方、「FRBは利下げの継続が見込まれるため、対ユーロを中心にドル安が進み、対円も売られた」(大手邦銀)とされる。

 東京時間に入ってからは「一部米メディアの報道を受けて、来週のFOMCで利下げ幅が0.5%になる可能性も残されている、との観測が広がり、米長期金利が低下。ドル円も売り優勢になった」(為替ブローカー)という。午後は「日米金融政策決定を控えて動きにくいものの、チャート的には下値を試しやすい」(大手邦銀)との声が聞かれる。

 ユーロも午前9時以降、対円で下落。対ドルは強含み。正午現在、1ユーロ=156円38~39銭(前日午後5時、157円15~16銭)、対ドルでは1.1086~1086ドル(同1.1007~1008ドル)。