船用水素エンジン開発、ジャパンハイドロが新拠点

AI要約

ジャパンハイドロは舶用水素エンジンの研究開発拠点を開設し、中速エンジンの開発を進める計画である。

新設されたR&Dセンターには水動力計や排ガス分析装置が備えられ、水素を混ぜた燃料に対応したエンジン開発が行われる。

25年には水素ステーションも稼働し、タグボートに水素を供給する予定である。

ジャパンハイドロ(広島県福山市、青沼裕社長)は4日、舶用水素エンジンの研究開発拠点を常石造船(同)の本社工場内に開設したと発表した。舶用の高速と中速のエンジンを試験運転できる設備を備える。2025年初頭に、軽油に混ぜる水素の比率を60―90%まで高めた中速エンジンを開発しタグボートに搭載。26年には水素専焼エンジンの開発を目指す。

開設した「水素エンジンR&Dセンター」は鉄骨造2階建てで延べ床面積約850平方メートル。5人が勤務する。

エンジンに負荷をかけて出力を測る水動力計は高速用と中速用の2台を設置。排ガス分析や燃焼解析の装置も備え、混焼比率を高める運転や排ガス規制対応などの開発を行う。

25年1月には併設の水素ステーションも稼働し、建造するタグボートに水素を供給する。

ジャパンハイドロはツネイシホールディングス傘下企業とベルギーのCMBが折半出資。CMBはABCエンジン(ベルギー)と共同でディーゼルエンジンベースの中速水素エンジン4機種を開発済み。このエンジンをベースに開発を進める。