【英国】排水からグリーン水素生産へ ウェールズ社、地元大学と提携

AI要約

英国のウェールズ&ウエスト・ユーティリティーズが産業排水を原料とするグリーン水素の生産プロジェクトを開発。

プロジェクトでは、ハイドロスターとの提携により、2025年までに電解槽の試作品を完成させる目標を掲げる。

汚染物質の除去技術と低炭素の水素生産プロセスを組み合わせ、安価なグリーン水素を提供することを目指す。

 ガスパイプライン網の運営を手がける英国のウェールズ&ウエスト・ユーティリティーズ(WWU)は、産業排水を原料とするグリーン水素の生産プロジェクトを開発すると発表した。英国の水素機器メーカー、ハイドロスター(HydroStar)およびウェールズのカーディフ大学と提携し、2025年3月までに電解槽の試作品を完成させることを目指す。

 このプロジェクトでは、ハイドロスターが開発する電解槽「ネクストジェン(NextGen)」を用い、雨水のほか、微小プラスチックや重金属で汚染された廃水を原料にグリーン水素を生産することを目指す。

 グリーン水素の生産では通常、純度の高い水が原料とされるため、電力消費量の多い水の純化装置が必要となり、電力や水の供給システムに負担がかかる。このプロジェクトでは、汚染物質の除去技術と低炭素の水素生産プロセスを組み合わせることにより、こうした障壁を解消し、顧客に安価なグリーン水素を提供できるという。

 ハイドロスターは「ネクストジェン」の開発に向け、エネルギー業界の監督機関Ofgem傘下の戦略的革新基金から支援を受けている。[環境ニュース]