千葉駅から我孫子駅構内の「唐揚そば」を食べに行きたい! 改札を出ないなら“初乗り切符”150円で食べに行ける? 往復「1480円」払う必要があるの? 大回り乗車の特例もあわせて解説

AI要約
近年の駅ナカ施設の充実と利用方法不正乗車の避け方と特例の活用特例を使った運賃節約の方法
千葉駅から我孫子駅構内の「唐揚そば」を食べに行きたい! 改札を出ないなら“初乗り切符”150円で食べに行ける? 往復「1480円」払う必要があるの? 大回り乗車の特例もあわせて解説

近年は改札内のスペース、いわゆる駅ナカのお店が充実しており、食事や買い物を楽しみ、通院やマッサージなどのサービスを受ける人も多くいます。

しかし、電車に乗らずに駅ナカ施設を利用する場合は入場券、電車に乗って駅ナカ施設を利用し、再び戻ってくる場合は往復の運賃を支払う必要があります。

例えば、片道720円の運賃がかかる駅まで往復したにもかかわらず、入場券や初乗り切符、区間外の定期券で改札を出入りすることは、不正乗車に当たります。しかし、ある特例を使えば、初乗り料金で離れた駅構内の施設を使える場合があります。

きっぷのルールを確認しながら、離れた駅の施設を賢く使う方法を見ていきましょう。

我孫子駅の構内(改札内)には、唐揚そばで有名な駅そば・弥生軒があります。例えば千葉駅に住む人がこの唐揚そばを食べに行く場合を考えましょう。

JR東日本のルールでは、改札を出なくても、実際に電車に乗った区間の運賃支払いを求められます。千葉駅から我孫子駅までの運賃は740円(ICカードを使わない場合)です。仮に改札を出ない場合でも往復で1480円支払わなければなりません。

入場券を買って千葉駅の改札を出入りすることも、初乗り運賃を払って千葉駅と我孫子駅を往復した後、千葉駅の隣駅・東千葉駅を出ることも不正乗車です。駅員に指摘を受けた場合、不正乗車となり、本来支払うべき運賃の3倍相当額の支払いを求められる可能性があります。

例えば千葉駅から西船橋駅の定期券を持つ人が、西船橋駅の改札から入り、我孫子駅を往復したのちに千葉駅の改札から出るといった行為も不正乗車です。

定期券区間外運賃の3倍相当額の支払いに加えて、定期券没収のペナルティが科される可能性があります。

千葉駅から我孫子駅まで行って東千葉駅で出る場合、「大都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例」を使えば、初乗り運賃で行き来できます。

この特例は、「大都市近郊区間内のみを普通乗車券で利用する場合は、実際に乗車する経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができる」というものです。ただし、同じ駅を通らないこと、途中下車をしないこと(改札を出ないこと)が求められます。

図表1はJR東日本の大都市近郊区間を示しており、千葉駅、我孫子駅、東千葉駅の順に、重複せずに乗り継げば特例が適用され、千葉駅から東千葉駅の運賃(初乗り150円、ICカードを使わない場合)で済むというわけです。

図表1