日本企業の価値高める 年内に旗艦ファンド アセットマネジメントOne・杉原規之社長

AI要約

アセットマネジメントOneの杉原規之社長は、資産運用立国の実現に向けた取り組みや投資方針について意欲を示している。

具体策として、国内株に集中投資する旗艦ファンドの設立や企業価値向上への取り組みがあり、国内市場の成長を強調している。

さらに、資産形成の社会実装化に向けた調査など、国民のファイナンシャル・ウェルビーイングに注力している様子が伺える。

日本企業の価値高める 年内に旗艦ファンド アセットマネジメントOne・杉原規之社長

資産運用大手、アセットマネジメントOneの杉原規之社長は産経新聞のインタビューに応じ、資産運用立国の実現に向けて、「長期的な成長が見込まれる企業を選別してファンドを立ち上げる。投資先と対話を深めて企業価値を高め、株価上昇につながっていく好循環をもたらしたい」と意欲を示した。

具体策として、年内に大型株を中心とした国内株に集中投資する旗艦ファンドを設立。50銘柄程度を想定し、運用資産額5000億円規模を目指す。

杉原氏は「国内市場が成長して強くならなければ、資産運用立国は実現しない」と指摘。そのうえで「海外投資家が、日本がようやく本気でデフレ脱却に踏み込んできていると評価し、確信を高めている」と分析し、「日本企業の業績に対するポジティブな見方は今後も高まる」と述べた。

同社は、国民の資産形成の社会実装化・生活への定着に向けた課題を探るため、年金シニアプラン総合研究機構、米資産運用会社ティー・ロウ・プライスの日本法人と共同で企業の従業員らを対象に調査を進めている。

経済的な安心感を持ち、人生を楽しむための選択ができる「ファイナンシャル・ウェルビーイング」に注目が集まるなか、杉原氏は「各企業で試行錯誤している部分が多いと思う。資産形成で先行する米国の事例と比べ、何が足りていないかなどを分析し、できれば年内に調査結果を公表したい」と語った。(宇野貴文)