〔東京外為〕ドル、144円台後半=米GDPや日本株堅調で小幅高(30日午後5時)

AI要約

30日の東京外国為替市場では、米国のGDP上方修正や日経平均株価の堅調な動きに支えられ、ドルは小幅な上昇を見せた。円安の流れが続いており、午後はリスク選好姿勢が強まり円が売られる展開となった。

市場では米利下げの幅とペース、そして米雇用統計の発表に注目が集まっており、PCE物価指数への反応は限定的と見られている。

ユーロは対円、対ドルで下落し、1ユーロ=160円台後半となっている。

 30日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米国内総生産(GDP)の上方修正や日経平均株価の堅調などを背景に、1ドル=144円台後半で小幅に上昇した。午後5時現在は、144円92~93銭と前日(午後5時、144円71~72銭)比21銭のドル高・円安。

 午前は「実需売りがやや多く出た」(大手邦銀)とされ、仲値公示にかけては144円60銭台に軟化。ただ、その後は、取引材料に乏しく、144円70~80銭台でもみ合った。

 午後は日経平均株価の上昇を受けて、投資家がリスク選好姿勢を強めたことを背景に円が売られ、一時145円10銭付近まで水準を切り上げた。その後は、米国時間に発表される米個人消費支出(PCE)物価指数を控えた調整の売りに押され、144円台後半で推移した。

 市場の焦点である米利下げの幅とペースを見極める上で、「(来週発表される)8月の米雇用統計が注目されている」(FX会社)との見方が多く、「PCE物価指数への反応は限定的になるのではないか」(運用会社)との指摘があった。

 ユーロは対円、対ドルで下落。午後5時現在、1ユーロ=160円63~66銭(前日午後5時、161円03~08銭)、対ドルでは1.1084~1084ドル(同1.1127~1128ドル)。