〔NY外為〕円、145円台前半(29日朝)

AI要約

ニューヨーク外国為替市場では、米国内総生産(GDP)改定値が上方修正され、円売り・ドル買いが先行。円相場は1ドル=145円台前半に下落。

米国内総生産の好調な数字を受けて、米長期金利の上昇やFRBの大幅利下げ観測の後退により円安・ドル高の動きが活発化。

新規失業保険申請の改善や労働市場の底堅さを示唆する数字を受け、市場の動向が注目されている。

 【ニューヨーク時事】29日午前のニューヨーク外国為替市場では、米国内総生産(GDP)改定値が上方修正されたことを受けて円売り・ドル買いが先行し、円相場は1ドル=145円台前半に下落している。午前9時現在は145円35~45銭と、前日午後5時(144円53~63銭)比82銭の円安・ドル高。

 ニューヨーク市場は、144円50銭台で取引を開始。米商務省が朝方発表した4~6月期の実質GDP改定値は、季節調整済み年率換算で前期比3.0%増加。堅調な個人消費を反映して、速報値(2.8%増)から上方修正された。米連邦準備制度理事会(FRB)が9月の金融政策決定会合で大幅利下げに踏み切るとの観測が幾分後退する中、米長期金利が上昇に転じたため、円を売ってドルを買い戻す動きが活発化。円は一時145円43銭近辺まで下落し、下値を探る展開となっている。

 米労働省が公表した新規失業保険申請(24日までの1週間)は、前週比2000件減の23万1000件と、2週ぶりに改善。労働市場の底堅さを示唆すると受け止められた。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1080~1090ドル(前日午後5時は1.1114~1124ドル)、対円では同161円10~20銭(同160円74~84銭)と、36銭の円安・ユーロ高。