時間をかけてアクセルを踏む「トレーニング」 官民がタッグ 愛媛

AI要約

四国ガスと愛媛県今治市が共同で取り組む「アクセルトレーニング」を通じて、車の燃費向上や交通事故防止効果が期待されている。

若手職員らが実施したアクセルトレーニングの結果、二酸化炭素排出量が減少し、燃費が改善するなどの効果が現れた。

四国ガスが営業車にもトレーニングを導入し、成果を市と共有することで、「脱炭素化」と「交通事故抑制」の流れを広げると期待されている。

時間をかけてアクセルを踏む「トレーニング」 官民がタッグ 愛媛

 愛媛県今治市と同市に本社がある「四国ガス」は28日、自動車の発進時、しっかりと時間をかけてアクセルを踏み込むことを意識する「アクセルトレーニング」に共同で取り組むと発表した。官民連携で成果を共有することで、地域の脱炭素化、車の燃費向上、さらに交通事故を防ぐ効果が期待される。

 同市の若手職員らによる自主研究グループは2月から3月にかけての48日間、マイカーに車載器を取り付け、スマートフォンのアプリ上で日々採点を受けながらアクセルトレーニングを数値化した。「時速20キロに達するまで5秒かける」ことを意識した結果、各自の車の二酸化炭素排出量は最大5・78%減り、燃費も最大で6・1%改善した。さらに全員が安全を意識して運転するようになったという。この結果を受け、市は130万円の補正予算を組んで7月から公用車19台でトレーニングを続けている。

 今回、新たに四国ガスが営業車6台に車載器を取り付け、10月18日までトレーニングを行って成果を市と共有する。28日に記者会見した同社の片山祥太郎・取締役執行役員管理本部長は「年齢や運転経験に関係なく取り組めるのが魅力。脱炭素化と交通事故抑制が地域の大きな流れとなることを期待したい」と話した。【松倉展人】