オンワードがウィゴーを完全子会社化

AI要約

オンワードホールディングスはウィゴーの全株式を取得し完全子会社化することを発表。株式譲渡の実行は9月27日に予定されており、ウィゴーの業績改善が期待されている。

ウィゴーは2024年2月末時点で従業員数約2000人、170店舗を展開。過去の業績低迷から抜け出すため、オンワードHDとの提携が功を奏している。

オンワードの顧客層とウィゴーの顧客層がお互いに補完関係にあり、アジアマーケットへの展開を見据えている。DX投資や人的資本投資を通じて企業価値向上を目指す姿勢が示されている。

オンワードホールディングス(HD)は、ウィゴーの全株式を取得し完全子会社化する。オンワードHDは昨年5月にウィゴーと資本業務提携を結び、同社の株式の20.27%を保有する株主となっていた。今回の残りの株式取得価額は5億円。株式譲渡の実行は9月27日を予定する。

ウィゴーは従業員数約2000人、全国に約170店舗を展開する(いずれも2024年2月末時点)。近年の業績は低迷が続いており、2024年2月期は売上高283億円、営業損益が4400万円の赤字、純損益が15億円の赤字。オンワードHDとの提携を通じてMDや価格設定、サプライチェーンなどの見直しが進み、ウィゴーの25年3月期業績は5期ぶりに営業黒字に転換する見通し。

大阪・梅田の「ウィゴー」ヘップファイブ店[/caption]

オンワードの顧客基盤が30~60代に重心がある一方、ウィゴーは10~20代のZ世代が中心顧客で、相互に補完関係が見込める。またウィゴーの主要店では、訪日客の売上高比率が原宿本店で46%、心斎橋店で56%、心斎橋3号店で68%と、インバウンドに強い点も魅力。今後はオンワードの営業ネットワークを活用して、アジアマーケットへの展開を加速する。オンワードはウィゴーを100%子会社とすることで、「DX投資や人的資本投資を加速させ、ウィゴーの企業価値をさらに向上していく」(オンワードHDの発表資料より)としている。