【迫る台風10号】米どころ直撃の恐れ “令和の米騒動”の中、前倒しで稲刈りも…「ふるさと納税」新米返礼品にも寄付殺到

AI要約

全国で米の品薄状態が続く中、台風10号が列島の米どころを直撃する恐れもある。

農家の対応や台風の影響、そして政府の備蓄米に関する懸念が浮上している。

台風の影響を受けず終えた米農家や急きょ稲刈りを行った農家の事例を紹介。

コメ不足の中、各地のスーパーやふるさと納税サイトでの活況も報じられている。

新米の生育は順調に進んでいるが、令和の米騒動がいつ終息するか不透明。

坂本農水相は状況を把握しつつ、台風10号の影響にも警戒を呼びかけている。

【迫る台風10号】米どころ直撃の恐れ “令和の米騒動”の中、前倒しで稲刈りも…「ふるさと納税」新米返礼品にも寄付殺到

全国で米の品薄状態が続く中、台風10号が列島の米どころを直撃する恐れもある。

「収穫前に台風が来たら大きな影響がでる」対応に追われている農家も少なくない。

午後3時すぎの宮崎・日南市。

田んぼには水も張っておらず、稲も刈り取られている。

日南市の米農家 郡司貴光さん:

もう大体、刈り終えていると思う。(台風前に終えて)どちらかというとラッキーですね。

収穫時期の早いコシヒカリを生産。既に稲刈りを終えていたため、台風10号の影響を受けずに済んだという。

その一方、長崎・五島市では、進路を変えながら接近する台風をにらみ、予定を早めて稲刈りを行った。

長崎・五島市の農家:

本当は28日の予定だが、台風で1日前倒しで急きょ刈り取り。倒れてしまうと刈り取りにならないので」

“実りの秋”に迫る台風が心配される今は、“令和の米騒動”と呼ばれるコメ不足の真っ最中。

各地のスーパーでは、米の売り場が「カップ麺」や、「パックご飯」売り場に一変。

大阪府の吉村知事は「約8割の店でコメの品切れが発生している」との調査結果が出たことを受け、26日に政府に備蓄米を開放するよう要請したことを明らかにした。

大阪府の吉村知事:

政府の備蓄米が約100万トンある。需給が逼迫しているのであれば、倉庫に眠らせておく必要はないと思う。

しかし、坂本農水大臣は27日の閣議後の会見でこう話した。

坂本農水大臣:

コメの需給や価格に影響を与える恐れがあるため、(備蓄米の放出は)慎重に考えるべきものというふうに考えております。

令和6年産米の生育は順調に進んでいます。平年より1週間程度収穫が早まる産地もあり、合わせて出荷も前倒しで行われる見込みです。

そんな中、注目が集まっているのが「ふるさと納税」。

ふるさと納税サイト「ふるなび」では、米の返礼品への寄付件数が2023年に比べて2倍近くに増えているという。

ふるさと納税サイト「ふるなび」久保田有生さん:

今この瞬間に「お米がない」という方々にとっては、ふるさと納税で解決できないか、との動きが確かにある。

この秋に収穫される新米の返礼品への先行予約にも、寄付が殺到しているという。

さらに取材班が向かった千葉・南房総市の「道の駅」でも、特設コーナーに積まれていたのは、収穫されたばかりの新米で、買い求める人が続々と訪れていた。

中には、横浜の友人に買って帰るという人も。

横浜から来た女性:

スーパーにはお米がないから、高くてもいいから買ってきてと言われた。

ーー売れ行きは?

農産物直売所・土のめぐみ館  伊勢田誠店長:

5kgが50袋以上あったが、今はこれだけ。去年に比べて売り上げは5倍以上。

“令和の米騒動”はいつまで続くのか。

坂本農水相は「新米の生育は順調に進んでいる」として、米不足は次第に解消していくとの見通しを示しているが、それだけに台風10号が心配される。

(「イット!」 8月27日放送より)