非常に強い台風10号 “令和のコメ騒動”に影響は コシヒカリの収穫作業が滞る農家も「早く過ぎ去って」

AI要約

台風10号によりコメの収穫に影響が出ている状況。コメ不足が続く中、雨風で倒れたコシヒカリの収穫に困難が生じている。

収穫作業のペースダウンや品質低下の懸念があるものの、対策は限界があり、コメの品薄が続いている状況。

スーパーではコメが品切れ状態であり、代わりにパックご飯やお餅が売れ筋である。

非常に強い台風10号 “令和のコメ騒動”に影響は コシヒカリの収穫作業が滞る農家も「早く過ぎ去って」

 コメが不足し、スーパーでは品薄状態が続く“令和のコメ騒動”ともなっています。近づく台風10号により、コメの収穫にも影響が出ていました。

 急速に発達して非常に強い勢力となった台風10号は、27日夜にかけて奄美地方に最接近する見込みで、その後、列島を縦断する可能性があります。

 台風で、“令和の米騒動”ともいわれるほどの品薄状態が続くコメにも影響が出ています。愛知県弥富市の田んぼでは、一部残っているコシヒカリの収穫に影響が出ているといいます。

鍋八農産の坂本さん:

「こちらがコシヒカリという品種の圃場になります。コシヒカリは元々倒伏しやすい品種なんですが、昨日今日の雨や風でぺしゃんこに倒れてしまっています。元々ですと、昨日や一昨日ぐらいには(収穫が)終わっている計画だったんですが、雨が降って収穫できない日が続いてしまったので、この時期までずれ込んでしまっています」

 雨風に加え、穂が倒れた状態での収穫はコンバインにも負担がかかり、収穫作業がペースダウンするほか、品質の低下にもつながる懸念があるといいます。

 田んぼの水を抜き、量を調整するといった対策を講じていますが、限界があります。

坂本さん:

「ちゃんとしたおコメとしてお出しできなくなったりするので、できれば早く過ぎ去ってほしいなと思います。できるだけ多くのお客さまに召し上がっていただきたいので、極力、収穫や精米に関しても作業を急いでいるんですが、どうしても限界があって歯がゆいところはありますね」

 コメの品薄は、スーパーに行ってみると明らかです。8月27日、名古屋市中区のスーパー「生鮮食品館サノヤ」のコメ売り場には、商品はありませんでした。

客:

「もう4軒くらい回っている。(子供たちに)食べさせないかん。とりあえず昨日、最後の分を炊いたね」

生鮮食品館サノヤの三輪店長:

「値段も上がっています。(三重県産5キロで去年と比べて)200円くらい高いですかね。アメリカ産も最近は仕入れているんですけど、そちらも入ればすぐ売れちゃう状況です」

 2023年の猛暑の影響と、インバウンドによる外食産業の引き合いで、コメの品薄状態が続いています。現在はコメの代わりに、パックご飯やお餅がよく売れているといいます。