〔東京外為〕ドル、144円台半ば=米金利上昇で水準切り上げ(27日午前9時)

AI要約

27日朝の東京外国為替市場では、ドルは米長期金利の上昇を受けて144円台半ばに水準を切り上げ、1ドル=144円50~52銭となっている。

前日の海外市場では、ドル円は144円台前半でじり高に推移し、米長期金利の上昇基調により反発した。しかし、上値の伸び悩みが見られる。

米金利の上昇に伴い、ドル円は買い戻しが入り、底堅い地合いが続いているが、新規の買い材料に乏しいため、上げ幅は限定的にとどまると見られている。

 27日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利の上昇に支援され、1ドル=144円台半ばに水準を切り上げている。午前9時現在、144円50~52銭と前日(午後5時、143円88~89銭)比62銭のドル高・円安。

 前日の海外市場では、欧州時間は144円台前半でじり高に推移。米国時間の序盤はいったん売られたが、米長期金利が上昇基調となったことからドル円は反発。中盤には一時144円60銭台に上値を切り上げた。終盤は買い一服となり、144円40銭台に伸び悩んだ。東京の早朝は144円30~40銭前後で推移している。

 前日発表の7月の米耐久財受注額(季節調整後、半導体を除く)は前月比9.9%増と市場予想を大幅に上回った。ただ、同指標に対する米金利とドル円の反応は鈍かった。その後、米長期金利は上昇に転じた。市場関係者は「前週末のジャクソンホールでのパウエルFRB議長の利下げ示唆発言を受け、過度に金利が低下したが、その反動から前日は上昇に転じた」(大手邦銀)とみている。

 米金利の上昇に伴ってドル円は買い戻しが入った格好で、東京時間は「底堅い地合いになる」(FX業者)とみられる。もっとも、「新規の買い材料には乏しい」(先の大手邦銀)ため、買いが入っても上げ余地は限定的となりそうだ。目先は重要イベントも乏しく、「現行水準を中心とした値固め局面になるのではないか」(同)との声が聞かれる。

 ユーロも対円は反発。対ドルは弱含み。午前9時現在、1ユーロ=161円33~35銭(前日午後5時、160円88~89銭)、対ドルでは1.1164~1164ドル(同1.1180~1181ドル)。