新幹線代は往復で4万5000円以上…古市憲寿が仕事でも旅行でもないのに、東京と新函館北斗を往復した理由

AI要約

時間を確保して本を読むことの重要性について議論されています。三宅さんは通知を無視して本を読む勇気を持つことを提案し、古市さんは本を読むために新幹線に乗るという方法を紹介しています。

移動時間を有効活用するためにKindle Scribeを活用する方法や、日常と切り離した環境を作ることの重要性も指摘されています。

紙の本、電子書籍、スマホの活用方法についても議論があり、それぞれの利点が述べられています。

■課題本を読むために「新幹線に乗る」はアリ

 古市 時間についてはどうですか。せっかく読みたい気持ちになっても、読書時間が確保できないと本は読めません。三宅さんは著書の中で「全身全霊ではなく半身で働こう」と提言していました。ただ、現実にはまだ半身で働けない人も多いですよね。

 三宅 私は基本、人生で何かをサボって本を読んでいるなと思っていて……。学生時代は勉強を、働き始めてからは仕事をサボって本を読んできたなと。今もメールの返信はすごく遅い。メールの通知に気づいても、「ごめんなさい」と無視して本を読んでます。

 最近、友人と携帯小説の美嘉『恋空』の話になったとき、あるシーンが話題になったんです。彼氏が主人公の彼女にメールを送ったのですが、主人公は返信しない。すると彼氏は翌日の放課後に、なぜ返信しないのかと詰め寄るんです。

 これを読んで、なんか和やかだなと。今だったら次の日まで待つどころか、彼女のインスタが更新されてないか即チェックですから。『恋空』は20年近く前の小説ですが、当時はそれくらいの時間感覚で人とコミュニケーションを取ることが許されていました。昔に戻せばいいとは言いませんが、せめて読書しているあいだは通知を無視する勇気を持ってもいいかなと。そうでないといつまで経っても半身になれません。

 古市 どうしても本を読まなくちゃいけないとき、僕は本しか読めない環境に強制的に身を置くようにしています。思い返すと学生時代はそれなりに本を読んでいました。なぜなら、キャンパスが田舎にあり、通学に片道2時間かかったから。

 最近は通信環境がよくなってネットのつながらない場所がほぼなくなってしまいましたが、今もどうしても本を読む必要があるときは、新幹線に乗るようにしています。この前は京都に行きましたし、本ではありませんが昨年『ゼルダの伝説』の新作が出たときは、どうしても邪魔のない環境に身を置きたくて、ゲームのためだけに東京から新函館北斗まで行きました(笑)。

 三宅 さすがに普通の人には真似できませんが、日常と切り離した場所と時間を用意するのはいいですよね。私も会社員時代、用事のない平日はカフェに寄って読書時間を意識的につくるようにしていました。

 古市 移動時間が長いときにおすすめなのがKindle Scribeです。実は約1年前に僕はICL(眼内コンタクトレンズ)の手術をしています。術後はなるべく目に負担をかけたくないと思って使い始めたのですが、画面が大きくて、僕は液晶よりも目が疲れなかった。

 読書用電子端末にはウェブブラウザが一応あるものの、本しか読めないから通知は気になりません。それに、字の大きさを変えられることも大きい。老眼で読書がつらくなってきた人はぜひ試してほしいですね。

 三宅さんは紙派ですか。それとも電子端末派?

 三宅 紙も電子書籍も両方読みます。それに加えて、実はスマホでも読む派です。スマホは隙間時間というより、ドライヤーで髪を乾かしながらというように「ながら」で使うことが多いかもしれません。