キャッシュレス決済、4割達成へ 過去最高更新も世界では低位

AI要約

2023年にはキャッシュレス決済の比率が39.3%と過去最高を更新し、政府の目標である4割の達成がほぼ確実な見通しとなっている。

クレジットカードがキャッシュレス決済の総額の大部分を占めており、QRコード決済が特に伸びている。

キャッシュレス決済は非接触による感染予防やポイント還元事業の影響で急速に拡大しており、特にQRコード決済が人気を集めている。

キャッシュレス決済、4割達成へ 過去最高更新も世界では低位

 消費全体に占める現金を使わないキャッシュレス決済額の比率は2023年に39.3%と過去最高を更新した。政府が目標とする25年までに4割の達成はほぼ確実な見通し。現金コストの削減や人手不足対策、インバウンド(訪日客)増加などにより拡大基調が続きそうだが、世界の主要国に比べると依然低位だ。

 経済産業省によると、23年のキャッシュレス決算の総額は126兆7千億円。内訳はクレジットカードが83.5%(105兆7千億円)、QRコードが8.6%(10兆9千億円)、電子マネーが5.1%(6兆4千億円)、デビットカードが2.9%(3兆7千億円)だった。

 新型コロナウイルス流行前の19年のキャッシュレス決済比率は26.8%。非接触による感染予防や政府のポイント還元事業で急拡大し、21年は32.5%、22年には36.0%となった。

 中でも平均利用額が1500円程度のQRコード決済の伸びが顕著で、全体をけん引する。利便性やセキュリティーの高さに加え、導入店舗は初期投資を抑えられる点から人気を集めている。