テザー、UAE通貨「ディルハム」連動のステーブルコイン導入へ
テザー社がアラブ首長国連邦の通貨に連動するステーブルコインを導入することを発表。
ステーブルコインは法定通貨を裏付けとし、安定的な価値を維持するデジタル通貨で、米ドルに連動するUSDTが世界最大のステーブルコイン。
CEOはディルハムに代わる選択肢を提供し、UAEの経済の安定性に期待を寄せている。
「テザー(USDT)」等のステーブルコインを発行するテザー(Tether)社が、アラブ首長国連邦(UAE)の通貨「ディルハム(DH)」に連動するステーブルコインを導入すると8月21日発表した。「ディルハム」の需要に便乗し、米ドルを代替する通貨を提供する狙いだ。
ステーブルコインはドルやユーロなど法定通貨を裏付けとすることで、安定的な価値を維持できるよう設計されたデジタル通貨。テザー社が発行する「USDT」は米ドルに連動する世界最大のステーブルコインだ。
テザー社のCEOであるパオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)氏はドバイのイベントで「主な目的は米ドルに代わる選択肢を作ることだ」と説明。世界貿易の変化に伴い、ディルハムは好んで使われる通貨になるとの見通しを示した。
UAEは国内もバランスシートも安定しており、「UAE以外で『ディルハム』を保有したいという関心は強い」と述べた。
「ディルハム」はドルにペッグ(固定)されている。
なおテザー社はユーロ、中国人民元、メキシコペソ、金(ゴールド)に連動するステーブルコインも提供している。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
テザー、UAEディルハムに連動するステーブルコイン導入へ
(Federico Maccioni Catherine Cartier)