新NISAで積立投資を始めた方へ 日経平均大暴落から改めて考えるやってはいけない投資行動

AI要約

2024年8月に大きな株価暴落があり、日経平均株価は2日間で6668円も下落し、多くの投資家が初めての資産下落を経験した。

米国株も下落し、為替も円高になるなど投資環境が厳しくなり、多くの人が慌てて売却してしまった。

しかし、今後の投資行動に活かすべきことを考える時期であり、冷静な判断が求められている。

新NISAで積立投資を始めた方へ 日経平均大暴落から改めて考えるやってはいけない投資行動

新NISA開始を機に積立投資を始めた人にとって、2024年8月に初めての試練が訪れました。8月2日・5日と日経平均株価が大暴落し、2日間で6668円も下落してしまいました。わずか2日間で2024年の値上がり分が一気になくなった計算です。

米国株も米国景気が後退する可能性が懸念されて株価下落、加えて、為替が約10円円高となりました。「オルカン」の愛称で有名な「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」などの全世界株式インデックスファンドや「S&P500」「NASDAQ100」など米国株価指数に連動するインデックスファンドに投資する人も、大きな資産下落になったことでしょう。

筆者も「オルカン」や「NASDAQ100」に積立投資しているので、含み益が消し飛びました。

こうした激しい下落に驚き、慌てて売却してしまった人もいるかもしれません。QUICK資産運用研究所によれば、8月7日時点で、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は推計で226億円の資金流出(=売却)、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は78億円の資金流出があったようです。

はたして売却したほうがよかったのでしょうか。大暴落を経験した今こそ見直したいことや今後の投資行動に活かしたいことを一緒に考えていきます。

2024年7月までの株式市場は絶好調でした。日経平均株価は34年ぶりに史上最高値を更新し一時4万円を突破。NYダウ・S&P500といった米国株価指数も史上最高値を更新。

そんな好調な相場から一転、8月に日経平均株価は暴落しました。

(株)Money&You作成

8月1日終値が3万8126円。2日・5日に大暴落し、5日の終値は3万1458円で、わずか2日間で6668円も下落してしまいました。2023年末終値は3万3464円だったので、2日間で新NISAスタート以来の値上がり分が一気になくなり、マイナスに転じてしまった計算です。

日経平均株価が大暴落した原因は、米国景気の先行き不安から米国株価下落、7月末に日銀の追加利上げ発表によりドル安円高が加速したことなどから、投資家心理が一気に冷え込んだためです。

S&P500は、7月末時点で5522ポイントでしたが、8月5日の安値で5119ポイントと400ポイント以上も下落しました。ドル円の為替レートも1ドル=152円台から一時1ドル=141円台と、急激に円高が進みました。

実際、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の基準価額を見ると、7月31日の2万9851円から8月6日の2万7091円まで、ほぼ一直線に2700円以上も下落しています。

新NISAを機に投資を始めた人の多くが、大きな資産下落を初経験したことでしょう。