熊本都市圏の慢性渋滞解消へ、県職員と市職員が「時差出勤」 肥後銀行も導入前向き

AI要約

熊本都市圏での渋滞解消策に関する木村知事と大西市長の取り組みが進展。

時差出勤の導入や交差点改良の対策などに合意し、地下水保全も共有。

正確な情報発信や定期的な協議を通じて、問題解決を図る方針。

熊本都市圏の慢性渋滞解消へ、県職員と市職員が「時差出勤」 肥後銀行も導入前向き

 熊本都市圏の慢性的な渋滞の解消に向け、木村敬知事と大西一史熊本市長は19日、職員の時差出勤を9月から共に進めることや、半導体産業の集積に伴い渋滞が顕著な北東エリアに重点を置いて交差点改良などの対策を取ることで一致した。

 この日は定例の県と市の調整会議が開かれ、7月のトップ会談を受けて、渋滞と地下水保全の対策を話し合った。

 時差出勤は市が先行して今月5~16日に実施。通常の通勤時間を避け、午前7時半までに出勤した職員と、同8時半以降に自宅を出た職員が、1日平均約3000人いたと報告された。全職員の約3割に当たる。

 大西市長は「通勤時間短縮や業務効率化で働き方改革にもつながる」と指摘。肥後銀行からも導入に前向きな意向が示されたことも明らかにした。木村知事も「県も時差出勤を推奨し、経済界にも広く呼びかけたい」と応じた。

 地下水対策では、企業の大量取水や農地の減少などの懸念を共有。地下水を蓄え維持するため阿蘇地域の草原も含めた対策を検討することで同意した。

 不安の大きさを反映してか、事実と異なる情報も散見されるため、連携して正確な情報発信を図ることも申し合わせた。

 今後も定期的にトップ会談を開き、対策を講じるという。

 (藤崎真二)