コメの先物取引『堂島コメ平均』上場 消費者も農家も「大きな価格変動にさらされなくなるのでは」

AI要約

大阪の堂島取引所が『令和のコメ騒動』に対応し、先物取引「堂島コメ平均」を開始。

「堂島コメ平均」は100種類以上のコメの平均価格を予想して取引を行う先物取引で、価格の目安として期待されている。

新しい先物市場により、生産者、卸売業者、消費者が将来の価格変動にリスクヘッジし、安定的なビジネス展開が期待されている。

コメの先物取引『堂島コメ平均』上場 消費者も農家も「大きな価格変動にさらされなくなるのでは」

米が品薄になっている『令和のコメ騒動』を受けて、大阪の堂島取引所はコメの値動きに連動する「堂島コメ平均」の取引を新たに始めた。

大阪市の堂島取引所は20日、コメの先物取引「堂島コメ平均」の上場を記念して、セレモニーを開いた。

商品の購入時期より前に、価格を取り決めて売買を行う“先物取引”。 現在は金や銀などが取り扱われているが、今回新たに登場した「堂島コメ平均」は100種類以上のコメの将来の平均価格を予想して取引を行う。

20日から「堂島コメ平均」の取り扱いを始めたSBIホールディングスの北尾会長は…

SBIホールディングス 北尾吉孝会長:私共SBIグループが2021年に堂島取引所に出資して以来、われわれにとっても悲願。『堂島コメ平均』が日本のお米の生産者、卸売り業者、消費者の課題解決につながる。

これまでコメの取引価格は収穫直前に決まることが多く、生産者側にとっては売り上げの見通しが立てづらかったというが、「堂島コメ平均」が価格の目安としての役割を果たすことも期待されている。

堂島取引所 有我渉代表取締役:『先物だとこのくらいの値段がついている』というのはとっても面白い数字だなと認知できるのではないかなと。日本を代表するお米の指標であるということで、取り扱っていただけるのではないか。

コメの相場が前もって決まるということだが、消費者にとってはどのような影響があるのだろうか?

大阪大学大学院 安田洋祐教授:異常気象等でお米があまり採れなくなると、値上がりするじゃないですか。そういった価格の急激な変動を前もって、こういった新しい先物市場によって、ある程度リスクヘッジできるようになる。

 そうすると、生産者側からしても、需要側からしても、ある程度、将来を予見しながらビジネスができる。それによって消費者側もそこまで大きな価格変動にさらされなくなるのではないか。そういったことが期待できます。

米農家の方たちにとっても、安定的に収入を得られることにつながるのか。

大阪大学大学院 安田洋祐教授:場合によっては『新しく稲作を始めようか』という方も増えるかもしれませんね。

私たちの主食として欠かせないお米。今後どうなっていくのか注目だ。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年8月20日)