午前の日経平均は小反落、大幅高の反動売りが上値抑制 下げ渋りも

AI要約

日経平均は、円高の影響で小幅に反落し、売り一巡後は下げ渋る展開となった。

一方、米景気や円高への懸念が和らいでおり、投資家心理は比較的安定している。

一部の株価は堅調に推移する一方、二番底への懸念や上値の重さがリスクとして残る状況。

午前の日経平均は小反落、大幅高の反動売りが上値抑制 下げ渋りも

Noriyuki Hirata

[東京 19日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比15円50銭安の3万8047円17銭と小幅に反落した。為替相場が円高方向への値動きとなる中、前週末の大幅高の反動による売りが上値を抑えた。一方、米景気や円高への過度な懸念が和らいでいることが投資家心理を支え、下げ渋った。

日経平均は198円安と反落で寄り付いた後、一時379円安に下げ幅を拡大した。前週末に1300円高と大幅高となった上、5日続伸で3200円上昇しており、戻り待ちや利益確定の売りが上値を先行した。ドル/円が前週末の米国市場で147円台へと円高方向に振れたことは投資家心理の重しになった。

一方、売り一巡後は下げ渋り、プラスに転じる場面もあった。一時62円高に上昇した。市場では「米景気と円高への過度な懸念は後退しているほか、国内景気や企業業績に安心感がある」(ちばぎんアセットマネジメントの森田潤調査部長)との声が聞かれた。時間外取引の米株先物がプラスだったことも、投資家心理を支えた。

もっとも、8月上旬の歴史的な急落を経て「二番底への懸念はつきまとう。3万8000円で上値が重くなるともう一回、下値模索になるリスクはくすぶる」(ちばぎんAMの森田氏)との見方が聞かれた。

TOPIXは0.05%安の2677.23ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆8493億2600万円だった。東証33業種では、値上がりは海運や情報・通信、鉄鋼など17業種、値下がりは鉱業や小売、機械など16業種だった。

ソフトバンクグループやレーザーテックが堅調。三井住友フィナンシャルグループはしっかりだった。一方、リクルートホールディングスや東京エレクトロン、ファナックは軟調だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが773銘柄(46%)、値下がりは818銘柄(49%)、変わらずは54銘柄(3%)だった。