都営メトロ乗継券の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない

AI要約
東京メトロと都営地下鉄の乗り継ぎ割引の魅力について紹介都営メトロ乗継券の割引額や利点について解説都営メトロ乗継券を活用した実質的なお得な乗り方について紹介
都営メトロ乗継券の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない

 東京メトロと都営地下鉄を乗り継ぐと割引が付くことを知っているだろうか。

 今の時代、ほとんどの人がICカードを使っているため、この制度に気づきにくいが、紙の切符で乗継割引が適用されるのだ。

 この切符、実は使い方次第でとんでもなく魅力的なものになる。

 ICカードが主流となっている今、紙の切符を買う機会はほとんどなくなった。しかし、本稿を読めば、状況によっては紙の切符の方が断然お得だと感じるはずだ。

 ここでは、筆者(北村幸太郎、鉄道ジャーナリスト)が「やばい!」と思った都営メトロ乗継券の四つのポイントについて解説していく。

 通常は会社間をまたいでも10~20円の場合が多い乗継割引だが、都営メトロ乗継券はなんと

「70円引き」

という破格の割引IC乗車券でも同じ割引額だが、他と比べるとすごい割引だ。しかも遠回りして乗り継いでも最短経路計算の運賃に70円引きをした運賃の切符でOKである。

 ただし発駅から乗継駅までの運賃が額面を超えない範囲でなら遠回り可能という条件付きだ。都営メトロ乗継券の最低額は、

「東京メトロ初乗り180円 + 都営初乗り180円 - 乗継割引70円 = 290円」

だ。例えば290円の切符で発駅から300円以上の区間の駅で改札外乗継をすると、運賃不足とみなされ、精算対象になってしまうのでその点だけはご注意を。もしそのようなケースでやる場合は、290円のひとつ上の320円券で利用してほしい。

 このような規定はあるものの、次のポイントを見ればきっと遠回りしたくなるはずだ。

 地下鉄の改札外乗継は、通常は1時間の制限時間があり、制限時間を超えると乗継先の路線ではまた初乗りから運賃を支払う必要がある。ところが都営メトロ乗継券は当日中の乗継であれば時間制限がないのだ。

 これは東京メトロの規則では1時間の制限があるのに対し、都営側は時間制限を設けていないため、都営側の規則が適用されている――ということのようだ。そのため紙の乗継券では遠回りして乗継駅で仕事や散策などで数時間つぶしてから次の路線に乗り継いでもいいのだ。

 例えば西武新宿線沿線の方がアメ横へお出掛けするなら、行きは高田馬場から東西線、日本橋で銀座線に乗り換えて上野広小路で下車。帰りは上野広小路駅の乗換駅として指定されている、上野御徒町駅から大江戸線で新宿西口駅へ出て、西武新宿駅から始発電車で座ってラクラク帰宅♪なんていかがだろうか。これも通常は高田馬場~上野広小路間片道209円、往復418円のところが、都営メトロ乗継券で290円実質片道145円だ

 つまりは実質

「途中下車可能な大回り乗車」

ができるともいえる。ということは…