2ペダルのホンダ「S660」でも十分楽しめる! 軽カーだけの「東北660ターボGP」に参戦するベテランに基本のチューニングを教えてもらいました

AI要約

新規格NAエンジン搭載軽自動車で争われるレースが「東北660シリーズ」。様々なカテゴリーが設けられ、特に2ペダル車で参戦できるクラスが注目を集めている。

「東北660ターボGP」では、2ペダル車を走らせるドライバーのテクニックや車両のセットアップが進化している。後発カテゴリーながらも成長を続けている。

30年のサーキット走行歴を持つ兵頭孝之さんは、CVTのホンダ「S660」でレースを楽しむドライバーのひとり。CVTの利点や欠点を兵頭さんは分析しながらマシンメイクを進めている。

2ペダルのホンダ「S660」でも十分楽しめる! 軽カーだけの「東北660ターボGP」に参戦するベテランに基本のチューニングを教えてもらいました

新規格NAエンジン搭載軽自動車で争われるレースが「東北660シリーズ」。そのほかにもターボ車が参戦できる「ターボGP」や、HA36型スズキ「アルト」のワンメイクカップなど、多彩なカテゴリーを設けて参戦者を魅了しています。その中で、現在注目を集めているのがCVTやAT搭載の2ペダル車で参戦できるクラス。ホンダ「S660」で参戦しているドライバーを紹介します。

2011年に新規格NA軽自動車によるレースが始まったときより、2ペダル車のクラスを大切にし続けてきた「東北660シリーズ」。新規で運転免許を取得する人のうち、ATの割合は70%に迫り、MTはごく一部のスポーツカーに残る程度のため新規取得者は少ない。いつまでもMTにこだわっていたのでは、草の根モータースポーツの火が消えてしまう。

そこで後発カテゴリーである「東北660ターボGP」にも、2ペダルなら何でも参加できる4クラスを設定した。まだまだエントリー台数こそMT車に及ばないものの、2ペダル車を走らせるドライバーのテクニックや車両のセットアップ術などは着実に進化している。

2024年シーズンの第2戦に初めてCVTのホンダ「S660」を持ち込んだ、30年のサーキット走行歴を誇る兵頭孝之さんも2ペダル車でレースを楽しむドライバーのひとりだ。東北660ターボGPには以前よりMTのHA36型スズキ「アルトワークス」で参加していたが、セカンドカーにCVTのS660を購入したところ想像していた以上に走りが楽しく、埼玉のプロショップ「オートクラフト」に持ち込みマシンメイクが始まったという。

現在のスペックは純正タービンでECUのみオートクラフトのオリジナル、そして吸排気系にもひととおり手が加えられた一般的なブーストアップ仕様。CVTはシフト操作がないためドライビングに集中でき、つねにエンジンの高回転をキープできるのが武器だが、いっぽうでウィークポイントも存在すると兵頭さんは分析する。