鋼材受注 半世紀前水準に コロナ回復後、漸減傾向

AI要約

国内の鋼材受注量が半世紀余り前の水準に減少している。2020年度には新型コロナ禍の影響で急激に減少し、21年度に一時回復したものの、その後は再び漸減傾向にある。

24年度の鋼材受注は建設分野が資材高や人手不足、製造分野が自動車の減産や中国市場の停滞などの影響で低く推移している。自動車生産の回復が期待されるものの、他の産業では構造的な課題により大きな変化は見込めない。

将来の展望としては、鋼材受注量は前年度並みの低い水準で推移する見通しであり、市場環境の回復が待たれる状況となっている。

 国内の鋼材受注量が半世紀余り前の水準に減っている。新型コロナ禍に見舞われた2020年度に急減し、21年度に一時回復したが、その後は漸減傾向。24年度の受注は建設分野が資材高・人手不足、製造分野が自動車の品質・認証不正問題による減産の長期化や中国経済減速などによる輸出市場の停滞が響き、低位にとどまっている。下期は自動車生産の回復が見込まれるが他の製造業や建設業は構造的な要因が重なり大きな変化は見られず、前年度並みの低いレベルで推移しそうだ。