「S&P500か全世界株式オルカンか迷う」両方買うとバランス比率どうなるか三菱UFJアセット協力検証【新NISA】

AI要約

新NISAで投資信託を1本だけ20年、30年と積み立て続ける「ブレない姿勢」はすばらしい。普通は迷う。積み立て始めてからも心が揺れる。 そんな悩める投資ビギナーのため、超人気投資信託2本を「混ぜた場合」の検証。

オルカン派やS&P500派など投資信託を選ぶ人々の意見の違いがSNSで議論される中、両者のリターン差や選択の理由が明らかにされている。

全世界株式とS&P500を半々にして購入することについて、投資効果や選択理由について検証が行われている。

「S&P500か全世界株式オルカンか迷う」両方買うとバランス比率どうなるか三菱UFJアセット協力検証【新NISA】

 新NISAで投資信託を1本だけ20年、30年と積み立て続ける 「ブレない姿勢」はすばらしい。普通は迷う。積み立て始めてからも心が揺れる。 そんな悩める投資ビギナーのため、超人気投資信託2本を「混ぜた場合」の検証。AERA 2024年8月12日-19日合併号より。

*  *  *

「私は新NISA、オルカン派」

「僕はS&P500派」

「迷っちゃってオルカンもS&P500も買ってる俺」

「両方買うとかバカなの?」

(そしてSNSで議論が始まる)

※オルカン=インデックス投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の略称、登録商標

 新NISAではオルカンが一番人気で、多くの初心者が積み立てをしている。だが、いざ積み立て始めてみたら、2番人気の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」のほうが「儲けが大きい」ことに気づく。オルカンの直近1年トータルリターンは34.39%、3年は19.60%(2024年6月末現在、年率/以下同)。S&P500は1年が40.26%、3年が24.57%。これらの差を大きいと見るか「変わらない」と見るか、人により違うだろう。現在、世界一の米国株だけが入ったS&P500。米国株だけでなく時価総額の大きさに応じて全47カ国の株式が組み入れられた全世界株式。ナンバーワンの国に全世界株式が短期の成績で劣るのは仕組み上、仕方ないことである。

■米国株>全世界株式

「新NISAの長期投資で20年後、30年後に米国がナンバーワンとは限らない。だったら世界中の株式に投資するオルカンに」と頭ではわかっているはずでも、S&P500やナスダック100(1年リターン47%前後)の好調を見ると「いいな」と思ってしまうのは自然。

 そもそも最初に新NISAの投資信託を選ぶとき、全世界株式とS&P500の過去のリターンを見て迷ってしまい、「両方5万円ずつで、月10万円」を積み立て中の人もいるだろう。

 SNSで「全世界株式オルカンとS&P500を半分ずつ買うなんてナンセンス。米国株の比率が高まるだけで意味がありません」と断じる人がいる。

 実際、半々買いをしたら各銘柄の比率はどうなるのだろう。eMAXIS Slimシリーズを運用する三菱UFJアセットマネジメント商品プロモーション部資産形成サポートグループの栗野息吹さんに本格検証をお願いした。