欲しかった中期モデル【2】乗り越えなければならないインマニ問題|1968年式 スバル360スタンダード

AI要約

オーナーがスバル360のモディファイに取り組む様子

エンジンチューニングの難関を乗り越える方法

車両の仕様や装備について紹介

欲しかった中期モデル【2】乗り越えなければならないインマニ問題|1968年式 スバル360スタンダード

「大事なのは純正の状態を生かしつつ、自分好みのスタイルにすること」。こう割り切って、軽の名車スバル360のモディファイに力を注ぐオーナー。難関のエンジンチューニングはもちろん、あの手この手でたくましく育った小粋なミニマムマシンに、スポットライトを当てる!

【1968年式 スバル 360 スタンダード vol.2】

同時に手に入れた部品取り車のエンジンはオーバーサイズ・ピストン付き

 めでたく入手できたスバル360の中期モデル。ちょうどそのころ入手し部品取り車のエンジンを開けてみたところ、すでにオーバーサイズのピストンが組み込まれ、ヘッドの面研などが行われていた。そうなると、このエンジンをベースによりハイパワーなチューンアップの方向を狙いたくなるのが人情だが、スバル360のエンジンには、乗り越えなければならないインマニの問題があった。

 最も手軽で安心なチューニングは、 最速モデル「ヤングSS」で使われていたツインキャブを移植する方法だ。ところが、通常グレードのスバル360とヤングSSでは、シリンダーの材質やポート形状、インマニを固定するボルト位置なども異なる仕様になっている。つまり、ポン付けは不可能。インマニをなんとかしなければキャブの交換さえままならないのだ。

 ところが、ネットなどでパーツを探していたところ、幸運にもスバル360用EK32型エンジンとソレックスのキャブをつなぐインマニを自作したオーナーがいて、ソレックス32PHHとセットで売りに出していたところに遭遇した。早速購入して装着してみ たところ、純正のスタンダードグレードでは決して味わうことのできない、パンチとトルク感のあるエンジンに生まれ変わらせることができた。

主要諸元・チューニング SPECIFICATIONS

1968年式 スバル 360 スタンダード

▪エクステリア:グレーラッカーペイント(一部スズキスイフト純正イエロー調合色)、マーシャル製凸型ヘッドライト、 他車用フロントサンバイザー加工、マジックカーテン、純正形状社外フェンダーミラー、富士山ナンバーフレーム

▪エンジン:1㎜オーバーサイズピストン、1㎜ヘッド面研、圧縮比アップ

▪吸排気系:ソレックス32PHH+メッキエアファンネル、ワンオフインテークマニホールド、出口2本出し加工

▪点火系:デンソー製GTコイル、永井電子機器製シリコンプラグコード、点火時期変更(18度)

▪燃料系:ニスモ製電磁ポンプ、ホーリー製レギュレーター、燃圧計、オートバイ用燃料フィルター+燃料コック

▪駆動系:4速ミッション載せ換え

▪サスペンション:(F)トーションバーコマずらし加工、ゴムブッシュ加工 (R)トーションバーボルト緩め加工

▪タイヤ:ダンロップ SP10(F)145SR10(R)145SR10

▪ホイール:鎌ヶ谷ワイドホイール純正ワイド加工+自作スムージング加工&ペイント(F)10×5J(R)10×6J

▪インテリア:スバルR-2 SS純正ステアリング+スタンダード用ホーンボタン+スバル360ヤングSS用エンブレム、スバル360ヤングS用メーター、マーシャル製ウッドシフトノブ、大森メーター製電流計/電圧計、永井電子機 器製時計、純正張り替え&染め直しフロントシート、デラックス純正リアシート

初出:ノスタルジックスピード 2020年 2月号 vol.23

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)