中国新興EV販売、競争激化 理想汽車とファーウェイ「AITO」が一二を争う:24年7月

AI要約

中国の主要な新興電気自動車(EV)メーカーの2024年7月の新車販売台数が発表された。

競争が激化する中、理想汽車(Li Auto)や問界(AITO)など各社が前年比で販売台数を伸ばし、業界内での地位を固めている。

市場は飽和状態に近づいており、競争はより一層激しさを増している。

理想汽車(Li Auto)が5万台を超える販売台数を達成し、比亜迪(BYD)に次ぐ二番手の地位を獲得。

一方で、小米汽車(Xiaomi Auto)は初のEV「SU7」で注目を浴び、1万台以上を出荷した。

各メーカーの動向が注目される中、24年下半期の市場シェア争奪戦はますます激しくなる見通し。

中国新興EV販売、競争激化 理想汽車とファーウェイ「AITO」が一二を争う:24年7月

中国の主な新興電気自動車(EV)メーカーが、2024年7月の新車販売(納車)台数を発表した。EV業界の競争が激化するなか、理想汽車(Li Auto)が5万台の大台を突破するなど、新興各社は軒並み前年同月比で販売台数を伸ばした。

理想汽車(Li Auto)の7月の販売台数は、前年同月比49.4%増、前月比6.8%増の5万1000台だった。過去最高を更新。同社は最大手の比亜迪(BYD)には遠く及ばないものの、業界二番手の地位を盤石にしている。

自動車中堅の賽力斯集団(SERES)と華為技術(ファーウェイ)が共同運営するEVブランド「問界(AITO)」の7月の販売台数は、前年同月比508.3%増、前月比4.4%減の4万1535台だった。

零跑汽車(Leap Motor)の7月の販売台数は、前年同月比54.1%増、前月比9.8%増の2万2093台だった。一時は月間販売1万台程度で足踏みしていたが、前月に続き2万台超えを果たし、かつてのライバル哪吒汽車(NETA)を大きく引き離した。

蔚来汽車(NIO)の7月の販売台数は、前年同月比0.2%増、前月比3.4%減の2万498台だった。零跑汽車にやや及ばず順位を一つ下げたものの、3カ月連続の2万台超えを達成した。

吉利汽車(Geely Automobile)傘下の高級EVブランド「極氪(ZEEKR)」の7月の販売台数は、前年同月比30.0%増、前月比22.1%減の1万5665台だった。7月は2万台を大きく割り込んだが、近く生産ラインを最適化し、9月以降の販売増を狙う方針だという。

小鵬汽車(XPeng Motors)の7月の販売台数は、前年同月比1.0%増、前月比4.0%増の1万1145台。哪吒汽車(NETA)は前年同月比9.72%増、前月比7.9%増の1万1015台だった。いずれも1万台を少し超える程度と上位陣に大きく水を開けられている。

スマートフォンメーカーによる初のEV「SU7」で注目を集める小米汽車(Xiaomi Auto)は、詳細なデータを発表していないが、7月も1万台以上を出荷したとみられる。

ちなみに、業界最大手の比亜迪(BYD)の7月の販売台数は、前年同月比30.5%増、前月比0.3%減の34万779台だった。中国のEV市場はすでに飽和状態に近づき、価格競争が繰り広げられている。BYDと業界2位の理想汽車などは揺るぎない地位を確立しているが、その他のEVメーカーも生き残りをかけて動いている。24年下半期の市場シェア争奪戦は、さらに苛烈になるとみられる。

(36Kr Japan編集部)