「自分は何を予想して投資をしているのか?」3つのパターンから導き出す「賭けるべき時」の見極め方【株式投資の基本】

AI要約

株式投資において、投資家は様々な予想を立てています。割安株投資では適正株価と現在株価の差を予想し、成長株投資では会社の成長性を見込んでいます。

適正株価が基準となる割安株投資では、株価が過小評価されているタイミングで株を買い、価格の上昇を期待します。

成長株投資は難易度が高く、未来の見通しを予想しなければいけないため、会社の本質的価値を分析することが必要です。

「自分は何を予想して投資をしているのか?」3つのパターンから導き出す「賭けるべき時」の見極め方【株式投資の基本】

未来は不確実ですので、株式投資をする人は何らかの「予想」をしているはずです。ではあなたは、自分が何を予想して株式投資をしているか、理解していますか? それが曖昧になっている人が少なくないと話すのは、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏です。そこで今回は代表的な3パターンとして、「適正株価と現在株価の差を予想している」「その会社の成長性を予想している」「他の投資家がどうするかを予想している」を挙げ、考えてみましょう。

いわゆる「割安株投資」をしている人は、適正株価と現在株価の差を予想しているといえます。その会社の適正株価を見積り、それよりも株価が安いと判断できる時に株を買うのが、割安株投資です。市場が一時的に過小評価している株を買うわけです。そして、長い目で見てその過小評価が是正され、株価が上昇していくことを狙います。

ただし、「その会社の適正株価」を明確に算出するのはとても難しいといえます。メディアには「理論株価」が公開されていることもありますが、根拠は不明確であり、理論株価はいくつも存在しているものです。

そこで、大雑把でいいので「適正株価よりも現在株価がかなり安い」と判断できる時に買うのが、割安株投資のコツでしょう。「かなり」安ければ、たとえ適正価格の見積もりを誤っても、株価がさらに下がる確率は低いからです。

このように割安株投資は、適正価格と現在株価の「差」を予想している、と考えられるのです。

いわゆる「成長株投資」をしている人は、その会社の成長性を予想しているといえます。もしその会社が、利益も、純資産も、配当も、増やし続けるだけの成長性を持っていれば、あまり買い値にこだわらなくても、株を買って保有し続けるだけで、株主の利益も大きくなっていくでしょう。その点を予想して賭けているのが、成長株投資なのです。

成長株投資は、割安株投資よりも難しいと思われます。割安株投資は前述のとおり、適正株価と現在株価の差を予想します。しかし成長株投資は、「未来」というより不確実な要素に重点を置いて、その会社について予想しなければならないからです。ただし、その予想が当たったときの投資家の利益もまた、割安株投資より大きくなるでしょう。

なお、成長株投資には「その会社の本質的価値を分析する」という点で割安株投資と共通する部分もあります。それは、成長株投資も割安株投資も、その会社の財務やビジネスモデルなどを分析することが必須だからです。そのうえで、適正株価と現在株価の差を予想するのが割安株投資、今後の成長性を予想するのが成長株投資、と分類できそうです。

ちなみに、その会社の本質的価値を分析することを「ファンダメンタルズ分析」と呼びます。