ディズニー、動画配信が初の黒字もテーマパーク不振-強弱まちまち

AI要約

ウォルト・ディズニーが第3四半期決算を発表。動画配信サービスが初の黒字化を達成したが、テーマパークの不振により弱い内容となる。

ディズニーは映画制作事業でも好調で、映画「インサイド・ヘッド2」がヒット。ディズニー+も初の黒字を達成。

ディズニーはCEOアイガー氏の戦略が実を結び、売上高は231億ドルを上回る232億ドルを記録。

ディズニー、動画配信が初の黒字もテーマパーク不振-強弱まちまち

(ブルームバーグ): 米ウォルト・ディズニーが発表した4-6月(第3四半期)決算は、動画配信サービスが初の黒字化を達成したものの、テーマパークの不振が相殺し、強弱まちまちの内容となった。

米国内のテーマパークは、コスト上昇と需要低迷が響き、売上高と利益がいずれも市場予想に届かなかった。「ディズニーランド・パリ」は五輪の影響で夏休みの旅行者が減ったほか、「中国のシクリカルな弱含み」にも言及した。

入場者数への逆風は「向こう数四半期」続くとの見方も示し、7-9月(第4四半期)は1桁台半ばの減益を予想している。

ヒュー・ジョンストン最高財務責任者(CFO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「低所得層はやや圧迫されており、テーマパークで過ごす時間を少し削っている。一方で、高所得層は国外に旅行している」と述べた。

テーマパーク事業以外では予想外に好調な内容となった。一部項目を除く1株利益は1.39ドルに増加し、市場予想の1.19ドルを上回った。同社は通期の利益伸び率見通しを、従来の25%から30%に引き上げた。

映画制作事業は2億5400万ドル(約370億円)の利益を計上し、一連の赤字に終止符を打った。6月に公開された傘下ピクサー・アニメーションの「インサイド・ヘッド2」がヒットし、追い風となった。ディズニーはまた、動画配信事業でも4700万ドルの利益を確保。2019年に旗艦ストリーミングサービス「ディズニー+(プラス)」を開始して以降、初の黒字となった。この数字には「Hulu(フールー)」と「ESPN+」も含まれている。

今回の結果は、ディズニーのエンターテインメント事業にとって全般的な勝利となった。2022年に最高経営責任者(CEO)に復帰したボブ・アイガー氏は、映画事業の立て直しと動画配信事業の黒字化の2つを重要課題に掲げていた。

売上高は3.7%増の232億ドルで、予想の231億ドルを上回った。