バッファーETFに資金殺到 株ボラティリティー急上昇で

AI要約

株高時の値上がり益には上限があるバッファー型の上場投資信託(ETF)が注目されている。

バッファーETFへの資金殺到が増加し、過去3年間で投資総額が急増している。

バッファーETFは株価下落に備える一方、長期保有すると値上がり益を失うリスクもある。

バッファーETFに資金殺到 株ボラティリティー急上昇で

[6日 ロイター] - 株安局面の損失リスクを抑える一方で、株高時の値上がり益には上限があるバッファー(緩衝)型の上場投資信託(ETF)に資金が殺到している。米国株のボラティリティーが急上昇したためだ。米S&P総合500種は今月に入って約5%落ち込んでおり、投資家は株価下落に備えてバッファーETFに資金を移している。

同ETFへの投資総額は過去3年間で、従来の100億ドル未満から410億ドル超に増加し、最近はさらに加速している。モーニングスターがまとめた週平均の純流入額によると、今年1―6月平均は1億6000万ドルだったが、7月初め以降に2億8300万ドルに急増した。8月2日までの週は3億6000万ドルに膨れ上がり、前週の1億6600万ドルから大幅に増加した。

初の同ETFを6年前に市場投入したイノベーターETFのグラハム・デイ最高経営責任者(CEO)は「先週の流入額は通常の週の5、6倍だっただろう」と述べた。

モーニングスターのアナリストによると、同ETFは長期間保有すると値上がり益を手にする機会を失うリスクもある。

ただ、今年に入って以降、76本が新規上場し、前年の66本を上回った。現在は総計297本が上場している。最近登場したものには投資元本を100%保護するタイプもある。