2022年の日本上陸はどうなった? 気になる欧州大衆車オペル「コルサ」に乗って、アウトバーンで160キロ巡航をしてきました【Key"s note】

AI要約

オペルのエントリーモデルである「コルサ」について、1982年のデビューから現在までの歴史や特徴、ドライブした印象などを紹介。コルサは簡潔で実直な作り込みを持ち、大衆車としての立ち位置を貫いている。

オペルブランドの中で最も量販されているモデルであるコルサは、欧州市場で確固たるポジションを持っている。コンパクトファミリーカーとして1982年のデビュー以来、コンパクトなボディと小排気量エンジンを特徴として受け継がれている。

コルサは国民車の王道を実直に歩む大衆車であり、高級感や趣味性を追求することなく、安価な車両としての地位を築いている。簡素ながらも実用性と信頼性を重視した設計が特徴となっている。

2022年の日本上陸はどうなった? 気になる欧州大衆車オペル「コルサ」に乗って、アウトバーンで160キロ巡航をしてきました【Key

レーシングドライバーであり自動車評論家でもある木下隆之氏が、いま気になる「key word」から徒然なるままに語る「Key’s note」。今回のキーワードはオペル「コルサ」についてです。筆者はドイツにも活動拠点を構えて、ニュルブルクリンクで開催される耐久レースに年間エントリーしています。現地での移動は日本未導入のクルマも多いのですが、今回の相棒は、オペル コルサ。以前試乗した「モッカ」に続き、エントリーモデルであるコルサをアウトバーンなどで試乗。その実力やいかに?

以前、本コラムでオペル「モッカ」の試乗記を紹介したところ、なかなかの反響をいただきました。

かつてオペルは日本市場には欠かせないドイツブランドでしたが、度重なる経営危機や合従連衡の荒波に翻弄され、2006年を最後に日本市場への正規輸入が途絶えています。過去を知るユーザーにとっては懐かしい響きを持っているでしょうし、若い世代には耳にしたことのない新鮮なブランドかもしれません。期待を超える反響をいただいたのは、それが理由かもしれません。

もっともオペルは、日本への正規輸入が途絶えただけで、おもに欧州ではブランドとして確立しています。ドイツ本国だけではなく、英国ではボクスホール名で販売されており、爆発的に人気というわけではありませんが、安定したポジションを得ているといえるでしょう。

そんなオペルブランドの中でもっとも話題を独占しているモッカを紹介したわけです。モッカという聞きなれないネーミングもインパクトがあったのかもしれませんが、スタイリッシュなエクステリアだったこともあり、意外に好評のようなのです。

では、オペルの最量販モデルともいえる「コルサ」はいかがでしょう。

コルサのデビューは1982年です。当時、VW「ポロ」やフォード「フィエスタ」などがコンパクト市場を席巻していました。その対抗馬としてデビューしたのがコルサです。

コンパクトなボディに小排気量エンジンを搭載。コンパクトファミリーカーのコンセプトは6代目になっても変わることなく受け継がれています。サイズは全長は4060mm×全幅1765mm×全高1435mm。搭載するエンジンは直列3気筒1.2Lガソリンと、直列4気筒1.5Lディーゼルをラインアップしています。今回ドライブしたのはガソリン仕様でした。

大衆車の王道のような作り込みです。立ち位置は国民車ですから、ことさら高級感を求めているわけでも、趣味性を狙っているわけでもありません。ひたすら実直に、安価な大衆車の道を貫いているのです。