アクア フィット スイフトスポーツ……10年前のコンパクトカーたちの実力をプロはどう見定めた?? 全長4000mm未満のコンパクトカーランキング2013

AI要約

2013年のコンパクトカークラスのランキングを振り返ると、スイフトスポーツが僅差で1位に輝いた。予想外の結果となり、スイフトも注目を集めた。

スイフトは、日本だけでなくヨーロッパ市場にも目を向けたスズキの国際戦略車で、高い基本性能と走行性能が特長である。

スイフトシリーズはインテリアの質感、運転の楽しさ、コストパフォーマンスなど様々な面で高い評価を受けており、スイフトスポーツはヨーロッパ風味のホットハッチとして絶賛されている。

アクア フィット スイフトスポーツ……10年前のコンパクトカーたちの実力をプロはどう見定めた?? 全長4000mm未満のコンパクトカーランキング2013

 2013年の本誌・ランキング企画をプレイバック。今回は、最も激戦が予想されたコンパクトカークラスのランキングをご紹介!5人の選考委員がエントリーされた17車種を10点満点で採点。さらに各人の採点について特になった点を直撃してみたゾ!(本稿は「ベストカー」2013年6月10日号に掲載した記事の再録版となります)

選考委員:鈴木直也、国沢光宏、片岡英明、渡辺陽一郎、渡辺敏史

 採点の基準が違えば結果が異なるのはどのクラスも同じだが、今回の5人の評論家の採点基準が微妙に違ったのがこのクラス。燃費が最優先なのか、パッケージングか、あるいはクルマの原点である走りの楽しさか、価格か。そして総合的なコストパフォーマンスか。

 そうしたなか、スイフトスポーツが合計得点で僅差の1位となった。大方の予想でトップだろうと思われたアクアが1点差の2位。さらにスポーツじゃないノーマルのスイフトも3位タイに食い込むという意外な結果となった。

 確かに、国産車のなかではハンドリングのよさが光るが、果たしてクラスを代表するクルマとしてふさわしいのか。そのあたりから聞いてみよう。

 スイフトは日本などのアジア市場だけでなく、走りにうるさいヨーロッパ市場も見据えて開発されたスズキ自慢の国際戦略車。だからベースモデルから基本性能は高いレベルにある。シャシーとボディはしっかりしているし、足の動きもしなやかだ。

 ファミリー系グレードでも正確なハンドリングと軽快なフットワークを身につけている。リアタイヤはしっかりと路面に食らいつくし、先代より危険回避性能も大きくレベルアップした。

 特別仕様車のRSは、ヨーロッパ仕様に限りなく近い性格だ。運転して楽しいし、高速道路でもワインディングロードでもバランスの取れた走りを見せる。コストパフォーマンスも飛び抜けて高い。インテリアの質感が高いのも魅力のひとつだ。1.2Lは実用燃費もいい。

 フラッグシップのスイフトスポーツは、切れ味鋭い高回転型の1.6Lエンジンを積み、サスペンションもファインチューニングしている。日本車らしくない、ヨーロッパ風味のホットハッチで、気持ちいい走りを存分に楽しめる。

 狙ったラインに無理なく乗せることができ、乗り心地にも粗さがない。懐が深く、コントロールできる領域が広いから絶大な安心感がある。ビギナーでも持て余さない。

 サーキットでも気持ちいい走りを味わえるくらい潜在能力は高い。スズキの本気度がわかる、傑作コンパクトカーだ。ヨーロッパ車よりもヨーロッパ車的で、しかも買い得感がメッチャ高いから高い得点を与えた。