スキマバイトのタイミー上場!「10年後にはプロ野球の球団もてるかも…」急成長のウラにある3つの事情とは?

AI要約

タイミーはスキマバイト市場で急成長し、10年後にはプロ野球の球団を保有できるほどの規模になる可能性がある。

タイミーの急成長の背景には3つの事情が存在する。それは、企業の貧困化と人手不足、ウーバーという先行モデルの存在、最大のライバルの参入遅れである。

これらの要因がタイミーの成功を支えており、独自のビジネスモデルによって成長を遂げている。

スキマバイトのタイミー上場!「10年後にはプロ野球の球団もてるかも…」急成長のウラにある3つの事情とは?

 「スキマバイト」のキャッチフレーズで単発アルバイトを仲介するタイミーが、7月26日に東証グロース市場に上場しました。タイミーはおそらく10年後にはプロ野球の球団をもてるぐらい大きくなります。実は、急成長の裏には「3つの深い事情」があるのです。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)

● 「10年後には球団の保有も夢じゃない…」 タイミー上場!急成長の背景に「3つの事情」

 スキマバイトのキャッチフレーズで単発アルバイトを仲介するタイミーが、7月26日に東証グロース市場に上場しました。

 私は未来予測専門の経済評論家なので、その前提で予測をしておきますと、このタイミーという社名は覚えておいたほうがいいです。たぶん10年後にはプロ野球の球団をもてるぐらい大きくなります。

 タイミーは設立後、わずか6年で売上高161億円、登録ワーカー数770万人と急成長しています。上場直後の時価総額は約1800億円に達しました。言い換えれば、上場直前までは日本では数少ないユニコーン企業(未上場で企業価値1000億円以上)だったわけです。

 さて、ここからが本題です。

 実はこれまではタイミーがこの業界でのし上がれる余地はあまり大きくはなかったのです。実際、バイト情報の領域ではバイト仲介大手やIT企業の競合が群れをなしていました。

 後発ベンチャーがこの領域に入るのが難しい理由をひとつ挙げてみます。バイトのマッチング市場で勝つための最大の条件は何かご存じでしょうか?

 それは、クライアントを集めることです。求人情報が大量に集まりさえすれば、登録ワーカーを集めることはある程度お金で解決可能です。

 従来のライバルはこの課題を克服するために大量の営業を雇い、都市圏に営業所を多数開設し、人力で顧客数を確保しました。これは後発の小さなベンチャーには克服しづらい壁です。

 しかし、タイミーは直近でクライアント事業所数25.4万拠点を獲得できています。何かが起きていたわけです。

 なぜ、タイミーはスキマバイト市場で成り上がることができたのでしょうか?

 以下の3つの要因から解説したいと思います。

 要因1:企業の貧困化と極端な人手不足

要因2:ウーバーという先行モデルの存在

要因3:最大のライバルの参入遅れ

 それではそれぞれの要因をひとつずつ見ていくことにしましょう。