IHI、子会社の新潟トランシスがロータリー式道路用除雪車で不適切行為 対象は10機種1239台

AI要約

IHIは不適切行為が発覚した子会社の除雪車の製造について発表した。

除雪能力計測試験で仕様と異なる車両を納入したことが明らかになった。

今後、同社は除雪性能試験を再度実施し仕様上の性能を確認する予定だ。

IHI、子会社の新潟トランシスがロータリー式道路用除雪車で不適切行為 対象は10機種1239台

 IHIは7月31日、子会社の新潟トランシス(島田治彦代表、新潟県聖籠町)が製造したロータリー式道路用除雪車の一部で顧客に提示した仕様と異なる車両を納入していたことが判明したと発表した。不適切行為は除雪装置の除雪能力計測試験で行われ、対象車両は10機種、1239台に及ぶという。

 同社は今年4月に子会社の船舶用エンジンなどの試運転記録で不適切な修正が判明したと開示し、以降、同様の事案の有無を社内調査していた。この調査の過程で新潟トランシスの不適切行為が発覚した。2007年~17年にかけて最大除雪能力を計測する試験で不適切行為が行われていた。搭載する除雪装置の動力を分配するギア比や、雪をかき込む「オーガ」の回転数、排出口の形状を変更して試験を実施。納入した除雪車には試験用とは異なる部品を使っていたという。

 今後、同社は改めて除雪性能試験を実施し、仕様上の性能を満たしているかを確認する。車両自体は道路運送車両法に基づく保安基準適合審査を満たしているという。