情報BOX:パウエル米FRB議長の会見要旨
米連邦準備理事会(FRB)は30─31日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド金利の誘導目標を5.25─5.50%に据え置いた。声明では、インフレ目標に向けた進展があり、今後の利下げの可能性を示唆。
FRB議長は労働市場やインフレ率について発表。労働市場は良好だが鈍化する可能性があり、インフレ率は目標を上回る。9月の利下げが検討されているがまだ決定はしない。
市場の行方やインフレ率などのデータに依存して検討を進める姿勢を示し、金利引き下げには近づいているがまだ段階には達していないと説明。
[31日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は30─31日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25─5.50%に据え置いた。
声明はインフレについて「2%の目標に向けてさらなる一定の進展があった」とし、早ければ次回9月の会合で利下げを実施する可能性を示唆した。
パウエルFRB議長がFOMC後に行った会見の内容は以下の通り。
*労働市場はより良い均衡にある
*制約的なスタンスを維持している
*二重の責務の双方のリスクに注意を払っている
*消費支出の伸びは堅調だが鈍化している
*住宅部門の投資は第2・四半期に停滞した
*失業率はなお低水準にある
*労働市場が新型コロナのパンデミック前の状態に回帰したことがデータから示唆される
*広範な指標は、労働市場は堅調だが過度に過熱していないことを示している
*インフレ率は依然として目標の2%を幾分上回る水準にある
*長期的なインフレ期待はしっかり定着しているように見える
*労働市場の鎮静化に伴い、インフレ率は低下し、リスクは引き続き「より良いバランス」に移行している
*二重の責務の双方のリスクに注意払う
*インフレ鎮静化に対する確信を深める必要がある
*第2・四半期のインフレ指標は物価鎮静化に対する自信を高めている
*今後の決定に向け、入手されるデータを慎重に検証していく
*二重の責務の推進に向けた行動を取る
*FRBの政策は二重の責務へのリスク対応に良い位置にある
*(9月の利下げについて)まだ決定していない
*今後の会合について何も決めていない
*われわれはデータに依存しているが、データポイントに依存しているわけではない
*データが全体としてインフレと雇用に対する信頼の高まりと一致するかが焦点
*9月に利下げが検討される可能性
*金利引き下げの段階に近づいている
*広い意味では近づいているが、まだその段階には達していない