古河電工、古河電池を譲渡。投資ファンド傘下企業に

AI要約

古河電工は日系投資ファンドなどに古河電池を譲渡すると発表。譲渡価格は186億6900万円で、2025年4月以降に成立予定。

古河電工は事業ポートフォリオの見直しを進め、古河電池の位置付けを検討。資本を古河電池に投下するよりも譲渡することが最適と判断。

古河電池は鉛蓄電池を主力製品とし、昨年の売上高は約754億円。古河電工は2022年にも事業の最適化の一環として東京特殊電線を売却している。

 古河電工は23日、日系投資ファンドなどの傘下企業に上場子会社の古河電池を譲渡すると発表した。古河電工は事業ポートフォリオの見直しに取り組んでおり、その一環としての取り組み。譲渡価格は186億6900万円の予定。古河電池は連結子会社から外れるが、間接的に約20%を出資する形になる。取引の成立は2025年4月以降になる見込み。

 古河電工では「ビジョン2030」の達成に向け、グループ内の事業の位置付けを可視化し最適な投資配分をする事業ポートフォリオの見直しを進めている。併せて上場子会社の在り方についても議論。その中で古河電池の位置付けについて検討し、経営資源を同社に重点配分しても、その配分を上回るグループの企業価値向上の確実性が高いとは言えないと判断。古河電池に成長のための資本を投下し支援するパートナーに譲渡することが最適であるとしている。

 アドバンテッジパートナーズや東京センチュリーの傘下企業が古河電池の株式公開買い付けを行った後、古河電工が所有する古河電池株式を、古河電池による自己株式取得により譲渡する。

 古河電池は鉛蓄電池などを手掛け、昨年度の売上高は約754億円。資本金は16億4千万円、従業員数は約2400人。古河電工は事業ポートフォリオの最適化として2022年には東京特殊電線(現TOTOKU)を投資ファンドに売却しており、事業の選択と集中を加速させている。