ハリウッドが一転して前のめり、大物が相次ぎハリス氏の「後ろ盾」に

AI要約

ハリウッドの大物たちがバイデン大統領の再選断念とハリス副大統領支持を歓迎し、撤退要求の声が強まっていたことを報じる。

バイデン氏の撤退後、献金者や政治アドバイザーらはハリス氏支持に転じており、民主党内の混乱が続く中でトランプ氏勝利への不安が依然として強い。

政界の動きが大きく報じられる中、ハリウッドの影響力が政治に及ぼす影響が注目される。

(ブルームバーグ): ハリウッドはどんでん返しのストーリーが大好きだ。自分たちがその一役を担っている場合はなおさらだろう。

バイデン米大統領が再選を断念し、大統領選の民主党候補としてハリス副大統領を支持する決断を下したことを、米エンターテインメント業界の大物たちは歓迎している。先月行われた討論会が散々な結果となったバイデン氏に対し、ハリウッドでは撤退の決断を求める声が強まっていた。

スティーブン・スピルバーグ氏、デービッド・ゲッフェン氏、ジェフリー・カッツェンバーグ氏らの政治アドバイザーを務めるアンディ・スパーン氏は「全員がカマラ・ハリスの後ろ盾だ」と述べた。バーブラ・ストライサンド氏はX(旧ツイッター)に「バイデン氏は4年間の任期中に重要な功績を残した人物として歴史に名を残すだろう」と投稿。ジェイミー・リー・カーティス氏はインスタグラムでハリス氏への支持を表明し、「女性の権利と有色人種の断固たる擁護者」だと評した。

こうした論調は、米映画産業の中心地ハリウッドで民主党支持者の空気が大きく変わったことを意味する。

ネットフリックスのリード・ヘイスティングス会長らは今月に入り、バイデン氏が選挙から撤退し、共和党トランプ前大統領に勝てそうな別の候補者に道を譲るよう公に求めていた。人気俳優ジョージ・クルーニー氏が10日にニューヨーク・タイムズ紙への寄稿で「バイデンは身を引くべきだ」と語ったことで、撤退要求の声は一段と熱を帯びていた。

バイデン氏が身を引いた今、献金者や政治アドバイザーらはハリス氏支持に回っている。元テレビ局幹部で民主党の資金集めに携わるレスリー・ギルバート・ルーリー氏は「カマラについて人々がどれほど興奮しているか、私はとても感動している」と語った。

ただ、民主党内の混乱が数週間にわたって続いたことで、一部献金者の間ではトランプ氏勝利への不安は依然として強い。

ベルエアー・インベストメント・アドバイザーズのトッド・モーガン会長は「バイデン氏の撤退には興奮したが、それが変化をもたらすかどうかは確信が持てない。ダメージは大きかったと思う」と述べた。