ダンロップ、氷上路面もカバーする次世代オールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」 水や温度でゴムが変わる「アクティブトレッド」採用

AI要約

ダンロップは、10月1日に次世代オールシーズンタイヤ「SYNCHRO WEATHER」を発売。ゴム自体が路面状態に適応する新技術を搭載し、幅広い路面で高い性能を実現。

新技術「アクティブトレッド」により、ウェット性能や氷上性能が向上し、従来のオールシーズンタイヤよりも優れた走行安定性を提供。

タイヤデザインも静粛性や耐摩耗性にこだわり、高水準の性能を発揮。また、広告デザインではシンクロウェザーの先進性を強調している。

ダンロップ、氷上路面もカバーする次世代オールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」 水や温度でゴムが変わる「アクティブトレッド」採用

■ まずは15~19インチの40サイズを10月1日に発売

 ダンロップ(住友ゴム工業)は、ドライ・ウェット・氷上・雪上などのあらゆる路面にシンクロする次世代オールシーズンタイヤ「SYNCHRO WEATHER(シンクロウェザー)」を10月1日に発売する。

 初期発売サイズは175/65R15 88H~235/55R19 105Hの40サイズで、順次22インチまで計100サイズ以上に拡大する予定。初期販売サイズの価格は2万1450円~6万9630円/本。

 シンクロウェザーは、水や温度に反応し路面状態に合わせてゴム自ら性質が変化する新技術「アクティブトレッド」を組み込むことで、ゴムの柔らかさに寄与する因子の1つであるポリマーの動きをコントロール。これによって、スタンダードサマータイヤ「ENASAVE EC204(エナセーブ イーシーニーマルヨン)」以上の優れたウェット性能を発揮するとともに、従来のオールシーズンタイヤ「ALL SEASON MAXX AS1(オールシーズンマックス エーエスワン)」ではカバーできていなかった氷上を含むあらゆる路面での走行を可能とするとした。

■ 「シンクロウェザー」採用技術

水でゴムが柔らかくなる「水スイッチ」

「水スイッチ」の開発では、ポリマー間の強固な「共有結合」の一部を水で脱着可能な「イオン結合」に置き換えることで、水に触れたときだけゴム表面が柔らかくなり、ウェット性能を向上。また、乾燥するとポリマー同士が再結合することでゴムの剛性が復活し、スタンダードサマータイヤ同等の性能に戻るという。この技術によって、ウェット性能はスタッドレスタイヤのウインターマックス 02と比べて大幅に向上、サマータイヤのエナセーブ EC204と比べても同等以上の性能を発揮する。

低温でも硬くなりにくい「温度スイッチ」

「温度スイッチ」の開発では、ポリマーから切り離しても機能する材料を新開発し、一部をグリップ成分に置き換えることで、常温ではサマータイヤと同等の剛性を持ちながら、低温の氷上路面でもスタッドレスタイヤ同等にゴムが柔らかくなり、グリップ力を発揮する。この技術によって、スタッドレスタイヤのウインターマックス 02と同等の氷上ブレーキ性能を有するという。

 また、高速道路冬用タイヤ規制でも走行可能な「スノーフレークマーク」に加え、国連規定で定められた氷上性能の基準をクリアしたタイヤを表す「アイスグリップシンボル」も刻印されている。

優れた静粛性能と耐摩耗性能を両立させる「新トレッドパターン」

 タイヤ表面のパターンデザインに、最新のノイズシミュレーション技術を活用し、低ノイズと高い排水性・排雪性を両立させるV字溝設計を新開発。形状の異なる2種類のブロックをデザインして周上の配列をランダムかつ最適な並び方にすることで、タイヤから発生する周波数をコントロールし、サマータイヤのエナセーブ EC204同等の静粛性能を実現している。

 さらに、摩耗予測シミュレーションを活用することで、溝の角度、深さ、サイプ(タイヤ表面に刻まれる細かい溝)などを最適化。接地面全体を均一にして摩耗量を少なくした。その結果、耐摩耗性能もサマータイヤのエナセーブ EC204同等以上の耐摩耗性能を実現した。

■ 広告デザイン

 あらゆる路面にシンクロする新商品となるシンクロウェザーを、「世界よ、驚け。」という力強いキャッチコピーで訴求。ゴムを変え、タイヤを変えることで、これまでのタイヤの常識に挑み、ウィンクウェザーで世界を驚かせるとした。