朝乃山が休場、大の里が序盤3敗…名古屋場所「ご当地力士」の不調でグッズを大量に用意した売店関係者が悲鳴

AI要約

大相撲の地方場所で郷土の出身力士が熱い応援を受ける風潮がある。

地元の業者が売店で相撲関連グッズを販売するが、売り上げに関して不安がある。

名古屋場所での出身力士たちの成績が振るわず、応援団や業者に影響を与えている。

朝乃山が休場、大の里が序盤3敗…名古屋場所「ご当地力士」の不調でグッズを大量に用意した売店関係者が悲鳴

 大相撲の世界では、昔から「江戸の大関より故郷(くに)の三段目」という言葉があるように、地位や知名度に関係なく郷土の出身力士を応援する風潮がある。年3回の地方場所では「ご当地力士」に温かい声援が飛ぶ。7月の名古屋場所では愛知、三重、岐阜の出身力士に加え、静岡、長野、富山、石川、福井の出身力士も「準ご当地場所」として大応援団がバスを連ねてやってくる。

 そんな大応援団をあてにしている人たちがいる。会場のドルフィンズアリーナ内に6か所ある売店だ。おつまみや軽食のほか、応援タオルや手形などの相撲関連グッズを販売する地元の業者である。

 ところが、売店関係者は「いかんがねぇ、こんなことになってまって」と肩を落としている。この関係者が続ける。

「ほりゃー、ほうだわ。石川県出身の大の里が大関昇進となりゃー盛り上がる。昨年の名古屋場所はデビュー2場所目でまだ幕下だったがねぇ。それが1年後には初優勝して大関候補として戻ってきたにぃ。千秋楽までに(グッズが)のーなったら洒落にならんがね。だで、業者によーけー持ってくるように言うたんだわ。それが序盤に3敗だがや。頼むわぁ」

 大の里だけではなかった。名古屋場所での人気が抜群だった富山県出身の朝乃山は、4日目の一山本戦で左膝から崩れるように押し倒されて負傷。それまで3連勝だったが5日目から休場に。長期離脱の可能性もあるという。

 長野から応援団が駆け付けることで知られている御嶽海は初日に大の里に勝ったものの、2日目から霧島、豊昇龍、照ノ富士とモンゴル勢に3連敗を喫し、中日までに5敗。石川県出身の力士も、遠藤と輝は前半戦で4敗と振るわない。三重出身の十両・志摩ノ海も黒星が先行している。

「名古屋場所は年に1回だでぇ、大の里のグッズは初めてやった。もちろん人気はありゃすが、こんなもんやないにぃ。(3月の)大阪場所で110年ぶりに新入幕優勝した尊富士も、休場だと。いかんてぇ」(前出・売店関係者)