【名古屋場所】偉大な叔父に近づくために… 豊昇龍は周囲の〝低評価〟覆せるか

AI要約

大関豊昇龍が幕内宇良を一方的に突き出して完勝し、2敗を死守。

昨年の名古屋場所で初賜杯を獲得し、大関昇進を果たしたが周囲の期待に応えきれていない。

苦しい時期を乗り越えるためには、他の方法での勝ち方も身につける必要がある。

【名古屋場所】偉大な叔父に近づくために… 豊昇龍は周囲の〝低評価〟覆せるか

〝低評価〟を覆せるか。大相撲名古屋場所6日目(19日、愛知県体育館)、大関豊昇龍(25=立浪)が幕内宇良(32=木瀬)を一方的に突き出して完勝。取り直しの末に2敗を死守した取組後は「良かったと思います。次の相撲に集中していきたい」と気持ちを引き締めた。

 1年前の名古屋場所では優勝決定戦を制し、初賜杯を抱いた。千秋楽の本割を勝った時点で、大関とりの目安とされる三役の地位で3場所合計33勝に到達。ところが、審判部内で実力を疑問視する意見が出たため「優勝」が昇進の条件に追加された。その高いハードルを乗り越えて、大関とりに成功。だが、その後は周囲からの期待に応えきれていない。

 日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)も、歯がゆい思いをしている一人だ。昨年の夏巡業を視察した際には、直接声をかけて「1年以内に横綱に上がるように」とハッパをかけた。しかし、序盤の取りこぼしが響いて2度目の賜杯が遠い。今場所も黒星発進した際には「体のバネや俊敏さで勝っているだけ。頭をつけるとか、泥くさく勝つ方法も覚えないといけない」とあえて厳しく注文をつけている。

 元横綱朝青龍は大関を3場所で通過し、22歳で番付の頂点に立った。偉大な叔父に近づくためにも、そろそろひと皮むけた姿を見せたいところだが…。