パチンコ開発者が「業界の裏事情」を暴露。パチンコ業界の衰退を“食い止めるための方法”はあるのか
パチンコ業界の現状が厳しい中、パチンコ台開発者のAさんは、稼働貢献を重視してやりがいを感じている。
機械の販売と稼働のバランスはメーカーによって異なるが、Aさんは稼働率が上回ることに喜びを感じている。
130週もの長期的な稼働成功経験を持ち、自社機のリアクションを重視している。
パチンコ店の店舗数は、この10年間で約6割も減少しているというデータがあり、「業界全体が厳しい状況である」と思っている人も多いだろう。しかし毎週のように新しいパチンコ・パチスロ機がホールに登場しており、今もなおパチンコ台を一台完成するのに巨額なお金と時間が費やされている。現状のパチンコ業界について、現役パチンコ開発者はどのように感じているのだろうか。
そこで今回は、パチンコメーカーに10年ほど勤務しているAさんに、パチンコ台を開発するうえでの苦労や他特殊な現場の内情、そして今後のパチンコ業界についての話を伺った。現在はディレクターとして台開発に携わっているAさんは、ヒット作を次々に生み出している開発者ならではの苦悩があるようだ。
――まずは今までのお仕事について伺いたいのですが、パチンコ開発のどのようなポジションを経験をされてきましたか?
Aさん:以前は、企画のディレクターでライセンスにもかかわっていました。現在も同じようなポジションですが、仕様面にも携わっていまして、液晶のクオリティや仕様関連など機械全体を見ています。
――では、パチンコ開発をしていて、やりがいを感じる時を教えてください。
Aさん:やはり自分が担当した機械の稼働貢献(※全体稼働率に対して、その機種の稼働率が上回っている期間のこと)が良いと嬉しいですね。メーカーにより機械の販売と稼働、どちらを重視するかはそれぞれですが、開発としては稼働貢献の方が気になります。稼働貢献は8週で及第点といわれていたのですが、以前2機種続けて25週を達成した時は「よっしゃ!」と思いましたね。ちなみに自分が担当した機械で一番稼働が良かったものは130週到達したこともあります。
――130週はすごいですね! 導入後はユーザーの反応など、SNSでチェックしますか?
Aさん:自社機に対するリアクションはチェックしますね。他社のはあまり気にしていません。