「ホンダCR-V e:FCEV」のリース販売開始。このFCシステムは今後、商用車や建設機械にも転用へ

AI要約

本日発売されたホンダの燃料電池車「CR-V e:FCEV」は、前例のないプラグイン型FCEVで、燃料電池システムのコストを大幅に削減した革新的なモデルだ。

燃料電池のコア技術が大幅に改良され、生産コストが3分の1に削減されるなど、省エネ・高効率化に重点を置いた新しいFCシステムが導入されている。

今後、乗用車だけでなく商用車や建設機械への展開が予定され、社会全体のカーボンニュートラル化に向けて貢献する姿勢が示されている。

「ホンダCR-V e:FCEV」のリース販売開始。このFCシステムは今後、商用車や建設機械にも転用へ

2024年7月18日、本田技研工業は燃料電池車(FCEV)の「CR-V e:FCEV」を809万4900円に設定して発売した。販売方法はリースのみとしつつも、企業や自治体、一般ユーザーが申し込めるシステムを採用する。

日本での販売は久しぶりとなるCR-Vの導入というニュースだけでなく、国産自動車メーカー初のプラグインで充電できるFCEVだ。CR-Vのエンジンマウントを活用する量産モデルベースのFCEVで、従来のクラリティフューエルセルより燃料電池システムのコストを大幅削減した。燃料電池車業界に新しい風を送り込んできたホンダの新型SUVが「CR-V e:FCEV」だ。

FCEVの普及を加速させるモデルとして期待されるこのモデルの概要は、すでに2024年2月28日に公開されていたとおりで、今回2024年7月19日に正式発売されたことになる。自治体や企業だけでなく一般ユーザーも購入できるシステムだが、販売方法は「リース」に限られて車両価格は809万4900円に設定される。

FCEVのコアとなる燃料電池(FC)スタックは刷新され、補機類の高効率化を徹底、新構造セルの採用で生産性を向上、生産工場の完全自動化・高速ライン化させるなど、製造効率の良さを重視したことにより、コストを従来システムの3分の1に削減できたのだという。

GMとの共同開発によって誕生したFCシステム(コアドメイン)は今後乗用車に搭載されるだけではなく、商用車や定置式電源、建設機械といったさまざまなジャンルでの活用を検討され、他社との協業も含めて取り組んでいくという。ホンダはCO2排出量ゼロ、エミッションフリーのエネルギー需要の促進、社会全体でのカーボンニュートラル化に、このFCシステムを持って貢献していくとしている。

【主要諸元 ホンダ CR-V e:FCEV】

・全長×全幅×全高:4805×1865×1690mm

・ホイールベース:2700mm

・車両重量:2010kg

・モーター:交流同期電動機

・最高出力:130kW(177ps)

・最大トルク:310Nm

・駆動方式:FF

・燃料種類:圧縮水素

・水素タンク容量:109L(前53L+後56L)

・一充填走行距離:約621km

・バッテリー:リチウムイオン電池・17.7kWh

・一充電走行可能距離:約61km

・タイヤサイズ:235/60R18

・車両価格(税込):809万4900円