ジンと長崎のかんきつ「ゆうこう」のコラボ!スコットランドで製造し 長崎で販売スタート

AI要約

長崎伝統のかんきつ「ゆうこう」を使った新しいクラフトジンが登場。スコットランドで製造され「長崎への逆輸入」として注目を集めている。

「Urar gin」というジンは、ゆうこうの爽やかな香りとジン本来のキリっとした味わいが特徴であり、試飲者から高評価を受けている。

製品化のきっかけは6年前にさかのぼり、長崎市の会議でゆうこうを活用した商品アイデアが発表されたことから始まった。

ジンと長崎のかんきつ「ゆうこう」のコラボ!スコットランドで製造し 長崎で販売スタート

クラフトジンの人気が高まる中、長崎伝統のかんきつ「ゆうこう」を使ったジンが発売された。かんきつの爽やかさがほのかに香る新しいジン。スコットランドで製造されていて、いわば「長崎への逆輸入」だ。

7月8日に発売されたのは、長崎伝統のかんきつ「ゆうこう」を使ったクラフトジン、「Urar gin」。

試飲した記者は「ジン本来の華やかさキリっとした味わいを感じるととともに、かんきつ系ならではのフレッシュさ、さわやかさが感じられる」と絶賛だ。

「Urar gin」はスコットランドの醸造所で製造されている。長崎市内のホテルで専務を務める小林央幸さんが輸入代理店を立ち上げ、販売を始めた。

スコットランドから商品が届くまで4カ月の時間を要した。小林さんは手元に届いたことに感激もひとしおだ。

長崎伝統のかんきつ「ゆうこう」を使ったジンのアイデアを思いついたのは約6年前にさかのぼる。小林専務が長崎市でゆうこうを商品化するための会議に出席したことがきっかけだった。

会議ではお菓子やドレッシングのアイデアがあがっていた。当時は様々なジンの種類が世に出回り始めた頃。小林専務は「ゆうこうの香りがジンにぴったりだ」とひらめき、ゆうこうを使ったジンの商品化が動き出したのだった。

アイデアを実現に導いたのは小林さんのいとこ石橋征子さんと、スコットランド出身の夫ロビンさんだ。ロビンさんの母親はスコットランドのハイランド在住で、夫婦で遊びに行ったときにジンの蒸留所があったのを見ていた。小林さんからゆうこうを使ったジンの商品化の話を聞き、実現させたのだった。

ゆうこうはユズやカボスと同じ香酸柑橘類の一種で、甘い香りがする。果肉はみずみずしく柔らかで苦味はほとんどないのが特徴だ。

長崎のごく一部で育てられている、長崎伝統のかんきつだ。

長崎で収穫したゆうこうの皮とイギリスで採取したジンの製造に欠かせない「ジュニパーベリー」をあわせて「Urar gin」が完成した。

さらに中国の調味料「ホアジャオ」も使用していて、和華蘭の風味が楽しめるという。

試飲会には、ゆうこうを育てた農家の中尾順光さんも訪れ、味を確かめた。

試飲した中尾さんは「ゆうこうはジンに負けて香りが引いてしまうかと思ったが、思ったよりちゃんとゆうこうの香りが出ている」と笑顔で話した。市内でバーを経営する男性も「フルーティーで飲みやすくて、いろんなお客様に愛していただけると思う」と手ごたえを感じた様子だった。

小林さんは「かつての長崎が海外と交流してきた歴史のロマンに気持ちを馳せながらおいしく楽しく飲んでくれるとうれしい」と語る。

長崎とスコットランドが一つになって生まれた新しいジン。「Urar gin」は長崎市内3店舗で販売されている。

(テレビ長崎)