交流・防災拠点の門出を祝福 キャンプ施設「西古見GATE」開所式 地域住民が設備見学 18日から営業 鹿児島県・瀬戸内町

AI要約

鹿児島県・瀬戸内町の町営キャンプ施設「西古見GATE」の開所式が行われた。施設は地域の新たな交流・防災拠点として位置づけられている。

過疎地区の活性化や災害時の避難所として活用される施設は、政府の支援を受けて2023年に着工され、約2億円の工費で整備された。

施設内にはキャンプサイトや宿泊施設、大浴場、炊事棟、EV充電スポットなどが整備されており、地域の活性化に向けた期待が寄せられている。

交流・防災拠点の門出を祝福 キャンプ施設「西古見GATE」開所式 地域住民が設備見学 18日から営業 鹿児島県・瀬戸内町

 鹿児島県・瀬戸内町が整備を進めてきた町営のキャンプ施設「西古見GATE(ゲート)」の開所式が17日、同町の西古見小中学校跡地であった。地域住民ら約40人が参加。地域の新たな交流・防災拠点としての門出を祝福した。

 過疎化が進み、交流人口の少ない西方地区の活性化や、災害時の避難所などを目的に廃校となった西古見小中学校の施設や敷地を活用し、2023年から着工。今年5月の開業予定だったが、旅館業法等の書類手続きに時間を要した。整備には政府の2023年度デジタル交付金事業を利用。総工費は約2億円。宿泊に関する施設面積は約2500平方㍍。

 施設内は六つのエリアに分かれており、樹齢約110年のセンダンの巨木をシンボルツリーとし、場内に4区画設置可能なキャンプサイト、最大6人まで1棟貸し可能で、停電に備えた蓄電設備もある宿泊施設、サウナつきの大浴場、炊事棟、電気自動車(EV)の充電スポット、管理棟で構成されている。大浴場については原則時間予約制。身分証を提示することで瀬戸内町民や奄美大島在住者には割引料金がある。

 式典には同集落出身の金子万寿夫元衆院議員も参加。「久しぶりにシマに帰ってきた。声を掛けていただければ私も地域の力になりたい」、鎌田愛人瀬戸内町長は「通過型の観光から滞在型への観光の転換や地域を見い出し、地域の新たな雇用を生み出し、瀬戸内町・宇検村、大和村への交流も期待している」などとあいさつ。式典のあとは施設の内覧があり、18日からの営業を前に地域住民が施設内の設備を見学した。

 同集落の柳茂樹区長(72)は「時代の流れが進み、『限界集落』と言われるようになったこの地域に最先端の場所を作ってくれたことに感謝している。私たちもこれを機に地域の活性化を目指したい」と語った。

  同施設は瀬戸内町が西古見集落に運営・管理を委託。今後は、EVの配備や指定管理者制度を活用する予定。利用に関してはインターネットからの予約が必要。詳細については同町水産観光課電話0997・72・1115へ。