フォード、加工場でEVからガソリン駆動ピックアップに生産車種変更

AI要約

フォード・モーターがカナダの工場でのEV生産計画を見直し、代わりにガソリン車の生産を強化することを発表。

世界的にEV需要の鈍化が続き、フォードはEV事業での損失を計上する見込み。

フォードは次世代EV投入の方針を見直し、採算が取れるようになってからとしている。

フォード、加工場でEVからガソリン駆動ピックアップに生産車種変更

Nora Eckert Nathan Gomes

[デトロイト 18日 ロイター] - 米自動車大手フォード・モーターは18日、将来の電気自動車(EV)生産向けに確保していたカナダ・オンタリオ州オークビルにある工場で、EVの代わりに主力のピックアップトラック「Fシリーズ」のガソリンエンジン搭載大型車を生産する計画を明らかにした。

フォードは4月、オークビル工場で計画していた3列シートの電動SUV(スポーツタイプ多目的車)の生産をEV需要の伸びが予想より鈍いとして、2025年から27年に延期していた。18日には、計画しているEV生産とスケジュールには変わりはないとしたが、生産場所は明確にしなかった。

この変更により、オークビル工場でFシリーズの大型ピックアップトラック「スーパー・デューティ」の生産台数が10万台上乗せされる。

EV需要の伸びは世界的に鈍化しており、EV大手のテスラや中国の比亜迪(BYD)などは販売促進に向け価格を引き下げる一方、フォードやゼネラル・モーターズ(GM)などの老舗メーカーはEV生産目標を後退させている。

フォードは23年にEV事業で約47億ドルの損失を計上し、今年の損失額を最大55億ドルと予測している。2月には、次世代EVは「採算が取れるようになってから」投入する方針を示した。