アリスト顔ミニバン!! イプサムってじつは超絶画期的だったてマジ!?

AI要約

初代イプサムは1996年に登場し、オデッセイを彷彿とさせる3列シートミニバンだった。

多様な用途に応えるファミリービークルとして高い完成度を誇り、5ナンバーサイズでありながら7人乗車可能で機能性に優れていた。

2代目ではボディが大きくなり、高級感のあるインテリアや走行性能の向上が図られ、静粛性や操縦性も高められた。

アリスト顔ミニバン!! イプサムってじつは超絶画期的だったてマジ!?

 初代オデッセイを彷彿とさせるヒンジドア3列シートミニバンだったイプサム。専用キャラクターであった「イプー」で覚えている人も多いのではないだろうか?初代と2代目が発売されていた本モデルは、ファミリー向けのクルマとしてめちゃ高い完成度を誇っていたのだ。

 文:西川昇吾/写真:トヨタ

 初代モデルは1996年5月に登場した。開発テーマは「フレンドリー&ファミリー」であり、多様な用途に応える要素満載のファミリービークルを目指したモデルであった。

 イプサム登場の引き金となった存在にオデッセイがあるだろう。ヒンジドアながら3列シートを有するオデッセイは、「3列シート×高い走行性能」というこれまで無かった特徴がウケてヒットモデルとなった。

 イプサムも3列シート車でありながら、走りの良さを予感させる演出が多くされていた。グリルと丸目4灯異形ヘッドランプはスポーツセダンを思わせる顔つきであり、躍動感のあるリアピラーやワイド感を強調するクオーターウインドウなどはこれまでのトヨタミニバンとはまた違った印象を与えるものであった。

 しかし、イプサム最大の特徴は5ナンバーサイズでありながら、7人がしっかり乗車出来て、かつ9通りのシートアレンジで優れた機能性を有していたことだ。

 フロントシートからサードシート間の寸法を大きく設定することで、多人数乗車でも快適と過ごせるように配慮されており、ウォークスルーが可能となっていたのも実用面を意識した造りとなっていた。

 特にセカンドシートは34mmのロングスライドを可能としていて、広々とした足元でゆったりと座ることができたのだ。

 また、新開発のトーションビームリアサスペンションは、車内への張り出しを最小限にとどめることが意識された。これによりラゲッジスペースの幅と奥行きを大きく取ることを可能としたのだ。

 2001年にはコンセプトを変更して2代目へとフルモデルチェンジ。大きくなったボディは3ナンバーになり、インテリアを高級感がある雰囲気に。ワンランク車格を上げてのフルモデルチェンジとなった。

 車格が上がったことは走りやメカニズムにも表れていて、新設計のサスペンションは、上級グレードにロール抑制制御付き電子制御サスペンションである「H-TEMS」が採用された。

 高剛性になったボディや、効果的に配置された制振・遮音材、エンジンのバランスシャフトの採用によって優れた静粛性を実現していて、上級セダンに匹敵する操縦性や走行安定性を実現していると発表されたのだ。

 ミニバンらしい機能性の進化もあり、サードシート後方床下に第四量のスーパーラゲッジボックスを設定。利便性が更に高まった。