【円形の有機ELディスプレイを見よ!】 ミニJCWカントリーマン・オール4 BMW X1とコンポーネンツ共用多数

AI要約

新型ミニ・カントリーマンJCWの試乗レビュー。路面による乗り心地の違いや外観の特徴、使い勝手の良さ、ダッシュボードの操作性について述べられている。

乗り心地はスポーティな硬さであり、路面により違いがある。外観は精悍で先進的な印象があり、使い勝手はサイズ感から考えて良好。ダッシュボードの操作性には慣れが必要とされている。

縦揺れや乗り心地についての個人的な感想も織り交ぜながら、記事は全体としてミニ・カントリーマンJCWの特徴を丁寧に紹介している。

【円形の有機ELディスプレイを見よ!】 ミニJCWカントリーマン・オール4 BMW X1とコンポーネンツ共用多数

最初にジョンクーパーワークス(以下JCW)を名乗ったミニの感触は今でもはっきりと思い出せる。

アシは破壊試験車(?)のように硬かったが、対するボディも強固だった。するとどうなるか? 厚みのあるシートの上で乗員がポンポンと跳ねるのだ。

なんて言ったら大げさに聞こえるだろうか? だが今まさに、ミニJCWカントリーマン・オール4で早朝の首都高速を抜けようとしているのだが、時折ポンポンと縦揺れしている自分がいる。JCWの血統はちゃんと続いていたのである。

BMWミニとして本邦初「カントリーマン」を名乗ることになったこのクルマは、以前はミニ・クロスオーバーと呼ばれていた。都合3世代目となる新型はBMWのX1とコンポーネンツの多くを共用しており、そのボディはコンパクトとは言い難い。

とはいえメーカー自身も「ミニ史上最大」と自虐的に先手を打っているので「そこはツッコむなよ!」という伏線がちゃんと張られていたのだった。

新型ミニ・カントリーマンはガソリンとディーゼルのFFモデル、そしてAWDのカントリーマンSオール4と、今回借り出したJCWモデル。さらにBEVモデルのEとSEも追加され、BMWが標榜するマルチパスウェイを証明するようなラインナップになっている。

今回「遠出がしたい」と編集部にリクエストしたら手配してくれたカントリーマンがディーゼルならぬJCWだった。最初は「なんで?」と思ったのだが、久しぶりのJCW。怖いもの見たさがないわけでもなかったのである。

先ほどは新型JCWカントリーマンでも「縦揺れしている」と記したが、それが原初のJCWの破壊試験のような非常識なものではないことは強調しておきたい。

スポーティなグレードによくあるくらいの硬さ。だが路面を選ぶような感じもあって、平滑な路面では文句ナシの滑らかさなのだが、アスファルトの粒が荒くなるととたんにゴツゴツしはじめたりする。

今回の「仙台往復」という行程を考えると、あと少ししなやかだったらよかったのにと感じた。おそらくSのオール4が普通の人が普通に選ぶべきカントリーマンなのだろう。

乗り心地の話はこれくらいにして、初対面から気に入っていた外観について触れてみよう。ミニの法則に則りながら、精悍な感じが目新しい。ICEモデルにもかかわらずBEVのようなすっきりとした先進性が感じられるのだ。筆者のように、ミニの子供っぽい感じが苦手、という人にとってこれは朗報だろう。

使い勝手の良さはサイズから想像した通りのものだ。車高もほどよく高い程度で、リアシートの足元スペースも荷室も全く窮屈な感じがしない。ボディが四角いことも関係しているのだろうが、ミニ一族の中で最も使い勝手が良さそうだ。

一方新型カントリーマンの最大の特徴というか問題はダッシュ廻りにあった。闇夜に浮かぶ地球儀のようなまん丸モニター。たぶん歴代ミニ・オーナーならすんなり慣れてしまうはず。でも門外漢にとってはこれが実に扱いづらかった。