レーザー兵器を配備へ 北朝鮮の無人機対策 韓国

AI要約

韓国の防衛事業庁がレーザー対空兵器の開発に成功し、量産を始めると発表した。

新兵器は飛行する小型無人機にレーザーを照射し、熱を加えて機器を破壊する。住民被害の懸念がなく、費用も安価な特徴を持つ。

北朝鮮の無人機への対応能力を高めるため、年内に韓国軍に配備される予定である。

 【ソウル時事】韓国の防衛事業庁は11日、レーザー対空兵器の開発に成功し、量産を始めると発表した。

 年内に韓国軍に配備する。北朝鮮による小型無人機を使った挑発への対応能力を高める。

 同庁によると、新兵器は飛行する小型無人機にレーザーを10~20秒照射。700度以上の熱を加え、内部の機器を破壊する。既存の対空兵器と異なり、弾の落下による住民被害の懸念がない。照射1回の費用は約2000ウォン(約230円)と安価とされる。

 国防科学研究所と防衛装備大手ハンファエアロスペースが2019年から「スターウォーズプロジェクト」と称し開発を進めてきた。実験では目標命中率が100%だったといい、防衛事業庁が今年6月に同社と量産契約を締結。同庁は「レーザー兵器の初配備で、北朝鮮の無人機へのわが軍の対応能力が高まる」と強調した。

 北朝鮮は22年12月にソウルなど韓国首都圏に無人機を侵入させており、対策が重要な課題となっていた。