トルコ中銀総裁、早期利下げ観測に否定的-「用心深い姿勢を維持」

AI要約

トルコ中央銀行のカラハン総裁は、インフレ目標達成を確実にしたいと述べ、早まった利下げを懸念する外国人投資家に強いメッセージを送った。

トルコのインフレ率が低下し、利下げの可能性に関する議論が広がっている中、トルコ中銀は利下げを打ち消す姿勢を示している。

トルコ中央銀行はインフレ率を年内に半減し、来年に14%、再来年には9%に減速することを目標としており、今年の信任獲得が重要視されている。

トルコ中銀総裁、早期利下げ観測に否定的-「用心深い姿勢を維持」

(ブルームバーグ): トルコ中央銀行のカラハン総裁は、利下げを議論する前に来年以降のインフレ目標達成を確実にしたいと述べ、早まった利下げを懸念する外国人投資家に対してこれまでで最も強力なメッセージを発した。

5カ月余り前に中銀総裁に指名されて以降、初めてブルームバーグのインタビューに応じたカラハン氏は、「政策金利に関するいかなる行動も、2025年以降のインフレ目標達成を主眼に調整されるべきだ」と主張した。

トルコのインフレ率は6月に8カ月ぶりに低下。70%を超えるインフレ率が低下を始めたことから、50%に上る政策金利を中銀が近く引き下げるとの観測が浮上した。

ゴールドマン・サックス・グループなど一部の銀行は7-9月(第3四半期)にも利下げがあると予想する一方、カラハン総裁(42)は利下げ観測の打ち消しを強いられている。トルコ中銀は1年足らずの間に金利を40ポイント余り引き上げた後、4月から据え置きを続けている。

イスタンブールのトルコ中銀執務室で11日行われたインタビューで、カラハン氏は利下げの可能性のある時期についてコメントを控えたが、「われわれは用心深い姿勢を維持する必要がある」と発言。年末までにインフレ率がほぼ半減して38%に、さらに来年には14%、再来年には9%に減速すると中銀が予測していることに触れ、「信任獲得に今年の目標を達成することは重要で、達成するために何でもしている。だが、それが最終目標ではないと指摘することも重要だ」と語った。

カラハン氏は米ニューヨーク連銀のエコノミストおよび政策アドバイザーを務めた経歴もある。

原題:Turkish Central Bank Head Wants to Banish Talk of Early Rate Cut(抜粋)

--取材協力:Paul Wallace.

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