〔東京外為〕ドル、161円台後半=材料難で小動き(11日正午)

AI要約

東京外国為替市場のドルの対円相場は、161円台後半で小動き。海外市場の流れを受けて値動きが継続する中、様子見ムードが広がっている。

海外市場では、ドル買い・円売りが強まり、株高の影響もあり、ドルはジリ高。しかし、利益確定売りにより軟化した。

本日も決定的な材料がなく、161円台後半での推移が予想される。米CPIの発表が注目されているが、円安地合いが限定的な影響を与える可能性もある。

 11日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、手掛かり材料難となる中、1ドル=161円台後半で小動きとなっている。正午現在は、161円64~65銭と前日(午後5時、161円49~50銭)比15銭のドル高・円安。

 前日の海外市場では、欧州時間は欧州主要国株の上昇により、リスク選好のドル買い・円売りが強まり、161円60銭前後まで値を上げた。米国時間は、英イングランド銀行のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏のタカ派的な発言を受けて、ポンド円などクロス円が上昇。株高も重なった結果、ジリ高となり、中盤には161円80銭付近まで水準を切り上げた。終盤は、利益確定や持ち高調整の売りが優勢となり、161円50銭前後まで軟化した。

 海外市場の流れを引き継ぎ、この日の東京時間は161円50銭近辺でスタート。日本時間の今夜に発表される6月の米CPIなどの経済指標を控えて様子見ムードが広がり、160円40~60銭のレンジで方向感を欠いている。

 午後も決め手となる材料に乏しく、161円台半ばから後半での推移が見込まれる。

 米CPIに関しては、「市場参加者の手掛かりになる」(外為仲介業者)との声が聞かれた一方、「円安地合いは根強く、市場への影響は限定的になるだろう」(運用会社)との見方もあった。

 ユーロは対円で上昇、対ドルで小動き。午前9時現在、1ユーロ=175円18~19銭(前日午後5時、174円66~68銭)、対ドルでは1.0836~0837ドル(同1.0816~0816ドル)。