三菱ふそうがEV小型トラック「eキャンター」投入…主要市場、シェア首位維持へ

AI要約

三菱ふそうトラック・バスは17日にインドネシアで電気自動車(EV)小型トラック「eキャンター」を発売する。同社は、インドネシア市場で維持するためにEV車両の導入を計画している。

インドネシアの総人口や資源に基づき、電動車の需要が期待されており、三菱ふそうは正規ディーラー網を活用して市場をリードしようとしている。

アンドレアス・ドイシュレ海外販売・カスタマーサービス本部長はEVトラックの導入で、販売台数首位を目指す意欲を表明している。

三菱ふそうトラック・バスは17日にインドネシアで電気自動車(EV)小型トラック「eキャンター」を発売する。同社にとってインドネシアは53年連続で商用車販売台数首位に立つ主要市場の一つ。同国は人口が日本の2倍以上で生産年齢人口が約7割を占める。首都移転計画やニッケルなど豊富な資源を背景に、底堅いトラック需要があるとみている。EV小型トラックの投入で顧客の選択肢を増やし、シェア首位を維持する構えだ。

eキャンター発売を見据え、インドネシア国内の顧客による実証走行やEV関連のエンジニア教育などの準備を重ねてきた。ゼロエミッション車(ZEV、排出ゼロ車)に理解のある顧客などを中心に既に引き合いがあるという。18日から同国で開かれる自動車展示会「ガイキンド・インドネシア国際オートショー(GIIAS)」への出展を機に本格的に受注を開始する。

日本で販売するeキャンターは、ホイールベースに応じバッテリーを最大3個まで搭載できる。3個搭載した拡幅キャブでは航続距離324キロメートルが可能となった。インドネシアで投入する車両も、現地の需要に合わせて複数の車型やバッテリー個数に対応する計画だ。

インドネシアの総人口は約2億7000万人。平均年齢が約30歳と若く、カリマンタン島への首都移転計画やニッケル、石炭、パーム油など豊富な資源保有国であることなどを背景に、電子商取引(EC)配送やマイニング(採掘)用途など中長期で堅調なトラック需要が期待されている。

三菱ふそうは同国で培ったブランドへの信頼度と200以上の正規ディーラー網を活用し、電動車でもデファクトスタンダード(事実上の標準)を確立する狙いだ。アンドレアス・ドイシュレ海外販売・カスタマーサービス本部長はEVトラックの投入で「24年も販売台数でトップを狙う」と意気込む。