新興国証券、外国人が6月まで8カ月連続買い越し＝ＩＩＦ
AI要約
新興国証券に対する外国投資家の買い越しは６月に１６１億ドルに達し、８カ月連続の増加を記録。
中国を除くアジア全体の買い越し額は１５１億ドルで、インドや韓国などで株式投資が活発化。
一方、欧州新興国では資金流出が見られ、FRBの利下げ期待が持続しないことから投資家の不安も表れている。
Rodrigo Campos
[１０日 ロイター] - 国際金融協会（ＩＩＦ）は１０日発表したリポートで、新興国証券に対する６月の外国投資家の買越額が１６１億ドルに達したと明らかにした。買い越しは８カ月連続で、株式と債券の規模はそれぞれ４９億ドルと１１２億ドル。
５月は２０億ドルの買い越し、昨年６月は２７６億ドルの買い越しだった。
６月の地域別では、中国が２０億ドル余りの売り越しとなったものの、アジア全体は１５１億ドルの買い越しで、インドと韓国の株式はともに３０億ドルの買い越し。
中南米は８億ドル、アフリカは１４億ドルの買い越しだった半面、欧州新興国は１１億ドルの売り越しで、ハンガリーの債券とトルコの株式からの資金流出が大きかった。
上半期の新興国証券の買越額は１２５４億ドルと、前年同期比で７．６％増加した。今年に入って新興国証券に向かった外国投資家の資金の約７６％が中国以外という特徴もある。
一方、過去３カ月の新興国証券買越額は８カ月ぶりの低さで、期待されている米連邦準備理事会（ＦＲＢ）の利下げがなかなか実現しないことに投資家がしびれを切らし始めた様子もうかがえる。
